下記の文章は東京BeGood
Cafeでゲストスピーカーとして招かれたときのものです。
Vol.45
9月29日のレポート
テーマ
『オーガニックライフの達人』
山男の作った循環型エココミュニティ
<ゲスト>
臼井健二さん(シャロームヒュッテ代表)
臼井さんは、1977年に大天井岳の山小屋の管理人をやめ、
北アルプス山麓の安曇野に自然共生型ヒュッテ建設にとりかかりました。
1979年8月に完成したシャロームヒュッテは、
長野県内有数の稼働率を誇る人気の宿となりましたが、
自然農、シュタイナ−教育、マクロビオティック、地域通貨、
パーマカルチャーなど、21世紀の循環型社会に必要なキイワードを
包み込んだエココミュニティとしていま注目を浴びています。
オーガニックライフの達人と語りました。
■日時■
2002年9月29日(日)14:00〜21:00
■会場■
代官山 BALL ROOM
渋谷区恵比寿西 1-34-17 Za HOUSEビル3階
● ● ● ● ビーグッドTALK● ● ● ●
『オーガニックライフの達人』
山男の作った循環型エココミュニティ
ゲスト/臼井健二さん
■プロフィール■
信州 安曇野在住 52才 昭和24年生れ
大学卒業後1年間
商社に勤めるが、自分の作ったもののでないものを
販売することと都会の暮らしにに疑問を持ち退社。
かねてより好きだった山に入り 穂高町経営の山小屋の
管理人として5年間過ごす。
最初3500人の利用の山小屋が辞めるときのは6500人の山小屋になる。
町長よりも私に来る年賀状の方が多く
山で何をやっているんだと町長に呼ばれて聞かれたくらいだった。
1977年に大天井岳の山小屋の管理人をやめ、北アルプス山麓の安曇野に
自然共生型ヒュッテ建設を仲間と共にセルフビルドでとりかかる。
1979年、3年を経て完成したシャロムヒュッテは、
現在長野県内有数の稼働率を誇る人気の宿となる。
自然農、シュタイナ−教育、マクロビオティック、地域通貨、共同体、
パーマカルチャーなど、21世紀の循環型社会に必要なキイワードを
包み込んだエココミュニティとしていま注目を浴びている。
信州北アルプスの山麓 安曇野に、シャロームヒュッテがあります。
落葉松林を背に安曇野を見渡せる林の端にある20名程収容できる
白壁の建物で、ヨ−ロッパの山岳リゾートを思わせます。
http://www.ultraman.gr.jp//shalom/
自然農の畑で採れる野菜を、宿の食事にお出ししています。
近くには山や林もあり、春の摘み草の時期や秋には採り切れないほどの
野草が手に入り、自然のありがたさに頭が下がります。
・
宿を始めた動機は少しでも自給自足に近い生活が
したかったからです。
豊富な物質生活は人間を決して幸せにはしない。
社会が効率至上主義のもと専業分業化していく中で、
物が溢れ人間性も失われ、人が歯車化されていく。
その歪みの中で我々は生きているように思う。
・
専業分業化の社会をつなぐものがお金であり、
大変お金のかかる時代に我々は生きている。
ほんとうはもっともっとシンプルで自由で、
時間に縛られることなく豊かに暮らせたように思う。
・
自らが汗して食べ物を得、自然に帰らないものは使わない、
これを鉄則にしています。
自然農を始めてずいぶん経ちますが、いまも定期的に
勉強会を続けています。
そんな毎日から行き着いたところが玄米自然食。
以前から冬にレタスやトマトなどの夏野菜を食卓に
供することに疑問を持っていたので、
旬以外のものは使わないようにしました。
主食は玄米で完全無農薬。
朝食は国内産全粒粉の自家製天然酵母パン。
そして、手づくりピザもご好評をいただいています。
昨年から、ビーグッドカフェのパーマカルチャ−・ワークショップを
受け入れて、200坪の土地を実験農園にしています。
次は、10月26-27日です。ぜひご参加ください。

臼井さんの「仲間」としてご登場は、上野玄春さんと
井上裕之さん。臼井さんの普段の横顔について語って
いただきました。

400人くらい集まった会場でお話しさせていただきました。たくさんの共感を得て紹介が終わった後には
個人的に話したいと長い行列ができました。
http://www.ultraman.gr.jp//shalom/
2009.04.12 Sun
ふるさと力発掘支援モデル事業先進地視察研修報告書
昨年訪れたさいかい元気村のレポートが届きました。掲載します。
ふるさと力発掘支援モデル事業先進地視察研修報告書
【長野県 平成20年11月2・3・4日】
さいかい元気村協議会
1. 視察研修の目的
さいかい元気村協議会では、平成20年度「ふるさと力発掘支援モデル事業」の採択を受け、“ふるさとづくり構想”に基づく『ふるさとづくり計画』の策定に現在取り組んでいる。その計画策定にあたっては、本事業の柱となる都市と農村の交流分野における事業のスキームづくりと、その中身のひとつである特産品開発というふたつの事業をいかに組み立てるかが大きな課題である。
そこで、5年先10年先を見すえた計画を立案し、ゆるぎない理念の構築と関係者で将来ビジョンを共有するため、計画策定のための研究視察先として本協議会のめざす構想のお手本となるような先進事例を視察し計画策定の参考としたい。
1. 視察研修地
○ 長野県/シャロムヒュッテ
3.研修内容
○ シャロム・ヒュッテ/11月2〜3日
【シャロム・ヒュッテ概要】
信州北アルプス山麓・安曇野にあるシャロムは、宿泊・農業・レストラン・カフェ・ショップなどが融合したエココミュニティとして若い女性層や団塊の世代、自然志向層から注目を浴びているスポット。自然農やシュタイナー教育、マクロビオティック、地域通貨、パーマカルチャー、フェアトレードなど21世紀の循環型社会に必要なキーワードを包み込んだ活動に取り組んでおり、フィールド内ではヨガや自然農塾、自然体験プログラムなど様々なワークショップが行われている。
【視察のねらい】
シャロムが標榜し、エココミュニティとして具現化しているコミュニティは、さいかい元気村協議会のふるさとづくり構想の大きな柱である“地域ブランドを発進するプラットホームづくり”のモデルとして現在最も参考になる取り組みと思われる。特にマスコミからの取材を使った情報発信によるブランドイメージづくりや、持続可能な運営を続けるためのノウハウも30年近いシャロムの活動から学びたい。
【視察の内容】
「土と水と木のある風景」
シャロムヒュッテはメインの宿泊棟(この中に客室以外にワークショップスペースがある)、レストラン棟、フェアトレードショップ、パン釜、自然農園、パーマカルチャー農園、ネーチャーフィールドによって形成されており、それぞれがつながりあい、活かされあい存在している。建物や設備は基本的に循環と持続可能をコンセプトとして、自然に還る土や木、竹、藁などが使われ、西洋的なデザインを醸しながらも日本建築のルーツにも通じる建築思想を感じた。
「主、臼井健二さん」
30年前、伝説的な山小屋の管理人として人気を博していた臼井さんはある日突然山を下り、現代社会へのアンチテーゼとして、自給自足生活ながら、シンプルで自由で時間に縛られない豊かな暮らしを実践するという主旨のもと、仲間達と自然共生型のヒュッテ建設にかかる。単なる脱サラのペンション経営とは異なり、明確な現代肥大社会への否定とそれに代わる具体的な生活を提起し、循環型社会のモデルといわれるパーマカルチャーへの取り組みや地域通貨の実践をめざすなど、パートナーシップを基本としたオルタナティブなコミュニティ創造を目指している。
臼井健二さん
臼井さんの第一印象は、そうした純粋で崇高な思想には似つかわしくない(失礼)風貌をした豪快な地元のオヤジといった感。飾り気のない作業着とゴム草履で、園内を駆けめぐり、大きな声で笑い、語りかける姿にまさに伝説的な山小屋の管理人をみたようだ。だからこそ、人を引きつけるのかもしれない。
「主の風貌とは違うシャロム・イメージ」
シャロムヒュッテのスタッフは皆若い。キビキビした動作と今風のセンスをした若者がホテル、カフェ、レストランとコミュニティの各スポットで立ち働く姿そのものが、臼井さんがプロデュースするおしゃれな空間のステータスをさらに高めている。そして、そこで提供されるサービス、商品はコンセプトであるオーガニックをベースにヘルシーで環境に優しい、いわゆるLOHASを地でいくものであるがゆえに訪れるゲストの満足度と高いリピート率につながっているように見うけた。ここで大切なことは、空間(建物、デザイン、環境):役者(スタッフ・ホスピタリティ):商品(フーズ、グッズ)の調和であり、そのプロデュースである。
そして、その3つの底流に、臼井さん自身が積み上げ、創り上げてきたシャロムの思想があることが非常に重要なことである。もちろん、『無給でいいから』と志願してくる若いスタッフもその思想の引力に惹かれてくるのだろう。
これらが相まって口コミとなり、話題となり、数多くのマスコミにパブリシティとして取り上げられていき、それが結果、誘客効果となってさらに口コミをつくるという、誰もがやりたくてもできない、まさに広報戦略の王道のサイクルを作り上げていることは特筆すべきブランド戦略である。
コブハウスと森の家
「循環の思想:エコツアーから」
施設を一巡しながらシャロムのコンセプト、システムを学ぶエコツアーに参加した。キーワードは、「無駄にしない」「もったいない」「あるものを活かす」そして、「つながること」と「協働」だ。
ゲストハウスに使われたペアガラスは設計変更によって使われなくなり建設会社に眠っていたもの。そのサイズに合わせて窓の外枠を作ったという。
だから材料費は0円だ。
トイレはコンポスト・トイレ。
おがくず、落ち葉、ミミズによって排泄物を分解し堆肥化するトイレを自作で設置していた。
「森のようちえん」という自主保育を行うフィールドに建つ「森の家」はすべて自然に還る素材で作られている。
その隣にはコブハウスという土と木だけでできた「かまくら」のような遊び場。木の上には子どもたちが作ったツリーハウス。
少し離れた自然農園では無理せず自然と折り合いながら作る季節の野菜が雑草と一緒に育っていた。決して豪華でも高品質でもないが人の手が入った暖かみとそれを生活の中に取り込み日常の一コマとなっているシャロムのコミュニティの普遍性をみたような気がした。
森の広場と子供たちがつくったツリーハウス
「ビジョンの共有から実現へ」
今回のシャロム訪問で特に感じ、臼井さん自身も繰り返し言われたのが「明確なビジョンを創り、それを共有すること」それさえできれば実現に向かっていくだけということ。
そして、そのことをまだスタートしたばかりの我々から学ぼうとされている臼井さんの謙虚さと素直さに、多くのことを学ぶことができた。
信念と確信、実践と活用、共生と協働。それが場になっていっている姿の美しさに心を打たれる訪問であった。
おはよう奥さん 学研 1994.6.2.
撮影 平山敏也 臼井健二 取材 文 Core

レンゲの咲く安曇野より常念岳を望む
信州安曇野の自然のなかで、手作りの家に住み、手作りの野菜を食べるというエコロジーを実践しているご夫婦がいます。自然の恵みに感謝し、自然のリズムで暮らす素晴らしさを多くの人とわかちあいたい。そんなポリシーをもったお二人の生活を訪ねてみました。

自然にさからわず旬の野菜を食べる
ベランダに色とりどりの花をあしらった白壁の建物。庭先にはバジルやミント、カモミールなどのハーブが植えられ、そのそばでは、ニワトリやヤギ、アヒル、犬がのんびり遊んでいる……。ここが臼井健二さん・朋子さんご夫妻が経営する自慢の宿「舎爐夢(シャロム)ヒュッテ」です。

健二さんがこのぺンションを建て始めたのは23年前。仲間の力を借りながら、3年がかりで作り上げました。設計はもちろん、木の切り出しから、製材、組立て、配管壁塗り、家具、すべて手作りです。そこに朋子さんがやってきたのは10年前 もともと信州の自然が大好きだった朋子さんは、「舎爐夢ヒュッテ」が気に入って、彼女の言葉を借りれば、〃アルバイトとして居着いてしまい、大阪でのOL生活にピリオドを打ちました。そして、健二さんと結婚。今では10歳になる仁君のお母さんです。健二さんの一日は、畑に出ることから始まります。ぺンションの前に広がる畑は2反ほどの広さ。ここでは、ニワトリの糞や裏の林の落ち葉を堆肥として、無農薬有機農業と 草も虫も敵とせず耕さない自然農を実践しています。

畑は沢山の恵みをもたらしてしてくれます。
「この畑の収穫で、家族3人はもちろん、ここに宿泊するゲストの食事までまかないます」という健二さん。原則として無農薬で旬の野菜づくりを続けているのは、あるこだわりがあるからです。「自然はとてもうまくできていて、夏にはトマトやナスといった体を冷やす野菜、冬には大根、ニンジン、白菜などの体を温める野菜が収穫できるようになっているんです。同じように、土地、風土にあった野菜が穫れる。それにさからわないで食べるのが、一番いいと確信しているんです そして持続可能な方法が大切と思っています。」
ヤギのゆき 自家栽培の野菜
無農薬の野菜はまるごと使う
旬の野菜を食べる。生活している土地から穫れるものを食べる。こんなこだわりのある「舎爐夢ヒュッテ」の食事を支えているのは、奥さんの朋子さんです。食事は玄米食を中心にした自然食。ほとんどが自給できますが畑で穫れない食材や調味料は自然食の店や無農薬農家から取り寄せます。パンは酵母から作り、ジャムやマヨネーズは自然の素材を生かしたホームメイド。お茶やコーヒーも、庭で穫れたハーブや玄米などから作ります。

天然酵母のパウンドカンパーニュ
朋子さんは料理をするとき、野菜の皮をほとんどむかずに、まるごと使います。せっかく自然が用意してくれた栄養のバランスをくずさないためです。体にいいのはもちろん、味もそのほうがおいしいとか。「だから生ゴミがはとんど出ないんです。もし出ても違う料理に変身するし、ニワトリのエサになって結局は野菜の栄養になる、というルートがありますから(笑)」朝食に並んでいた平たいパン、これがその変身先でした。名づけて〃玄米おかゆパン〃。キャベツの芯や大根のしっぽ、だしを取ったあとの昆布などのくず野菜を玄米のおかゆと一緒に炊いて、小麦粉と干しぶどうをまぜ込んで焼いたもの。

にわとり ヤギ アヒル 犬も仲間です
野菜の甘みが隠し味になって、いわれなければその素性がわからないほど美味しいパンです。朋子さんの作る食事は、ただ健康的で美味しいだけではありません。見た目の美しさにも気を配っています。夕食は、自然食にはめずらしく洋風のコース。初めてのゲストは口々に「自然食のイメージがまったく変わってしまった」と驚くそうです。自然に生きる、手作りで暮らす健二さんと朋子さんのこだわりは、食事だけにはとどまりません。「自然のリズムに合った、自給自足の生活を」という思いが、生活のいたるところに見られます。一人息子の仁君の出産も、そうでした。病院に頼らず、自宅で自然分娩をすることを選択したのです。陣痛から2時間半、2人だけで、仁君を出産しました。「無理のない姿勢で呼吸を整えていくと、重力が手助けしてくれるんです。出産って本当に自然なことなんですね。」(朋子さん)そんな朋子さんは毎朝7時からゲスト向けにヨーガ教室を開いています。インドの道場で習得した本格的なヨーガは、ゲストに大好評です。

いっぽう、健二さんは、畑仕事のほか、大工仕事にも熱心です。燻製のできる暖炉を作りたいと、3か月間技術専門学校に通ったこともあるほど。ホールで音楽を流している大きなスピーカーも、健二さん作でした。テーブル、いす、照明、棚、みんな健二さんの手が生み出したものばかりです。でも、「こういう自給自足の生活は案外忙しいんですよ」と朋子さん。「舎爐夢ヒュッテ」が毎年l2月から3月までの3か月間、まるまる休むのは、忙しくしているだけでは自分を見失ってしまうからだそうです。「この周辺で冬に野菜があまり穫れないということもありますが」と健二さん 手の温もりを感じられる、自給自足の田舎暮らしを続けていきたいですね。
今年は、親子3人でネパールとタイをまわってきました。朋子さんがインドでヨーガを勉強したのも、冬の休みを利用してのことでした。「自然の中で、自ら作り、食べ、楽しみ、学び、眠る。昔ながらの人間的な生活を体験してもらいたいんです。宿の規模を大きくしてしまうとどうしても触れあいが薄くなりますから、いつまでも〃小さい宿〃でいたいと思います」(健二さん)「舎爐夢」を通して、多くの人に、自然のリズムのなかで暮らす大切さ、田舎暮らしの素晴らしさに気がついてもらいたい…。お二人はそんな夢を持って、ゲストを迎えているのです。
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(以前ヤギ、ニワトリ アヒル 犬がいましたが亡くなったのを機に飼わないことにしました。 動物だって拘束されずに自然の中にいる姿が一番いいのかなと思ったりしています。)
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