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始めてみよう、自然農

2017安曇野自然農塾

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シャロムの自然農 

 @畝を作る・種を蒔く 春畑

稲の種籾まき 陸苗代の作り方 春田

 A草を刈る種をまく 

 B種を採る 

 Cまとめ 冬


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舎爐夢(しゃろむ)ヒュッテの自然農
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安曇野の大地から 畑の様子と自然農学習会のレポートをお伝えします

2011から昨年はシャロムのホームページで見ることがでwきます

 

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シャロムヒュッテの自然農

まとめとおさらい

 1年間を通して紹介してきた「シャロムヒュッテの自然農」 は、今回で最終回を迎えます。
野菜作りのノウハウだけでなく、私たちが普段忘れてしまっている、人間も自然界の一部分であることを自然農は改めて気付かせてくれました。

冬の畑仕事

12月のシャロムヒュッテは、しんと静まり返っている。毎年12月から3月までは冬期休暇に入り、ペンションもレストランもすべて営業を休んでいる。いつもはシャロムヒュッテの森の中で走り回っている、屋外保育『森の子』の子どもたちは、この時期だけレストランが活動場所になっているそうで、かわいい笑い声が遠
くで響いている。オーナーの臼井さんは、ここで静かな時間を楽しんでいた。春から秋にかけてのシャロムヒュッテは、あまりにも忙しい。たまにはこんな時間も必要だ。「日々が楽しく、おいしく。そして休みもあってね。忙しいばかりでは結局は続かなくて、俯瞰してると、到達点は休んだときと同じだったりするんですよね」シャロムヒュッテはお休みでも、畑の仕事はたくさんある。例えば、収穫した豆の調整。サヤを叩いてゴミを取り除き、豆をきれいにしておく。そしてクズの豆を集めておき、3月に味噌を仕込むのだ。また、畑の根菜類は、土を掘ってむろとして埋めておく。雪の下は温度と湿度が保たれるので、フレッシュな状態のままで貯蔵できる。いっぽう葉もの野菜は、寒さをしのぐために自らの体に糖分を蓄え、暖かくなる日をじっと待っている(だから
露地で冬越しした野菜は甘くておいしい)。臼井さんは、自然農の畑は、冬もまた、とてもきれいだという。
「自然農の畑は草で覆われているから、霜柱が立つことがなく、土がどろどろになることがないんです。その畑が雪で覆われ、そして雪どけとともに、一面の白一色から緑色の葉が顔を出す。それはもう、美しいですよ」
つながることこそ素晴らしいこの連載が最終回を迎えるにあたり、臼井さんに改めて、自然農の素晴らしさを伺ってみた。すると、「つながりがあること」と真っ先に答えてくれた。自然界に習って、「持ち出さず、持ち込まず、 草や虫を敵としない」というのが自然農の考え方。確かに自然の中では、草も虫も共に生きながら、循環し、めぐっている。その営みに感謝をして、「これはしなくてもいいんじゃないか」と考え、なるべく手をかけずに作物を育てていく。
「つながりを断ち切ることなく、持続可能 多様性 調和 それが自然農なんです」そこでは、『種を採り、それを蒔くという作業が、非常に意味を持ってくる。前の年に採れた種がたくさんあるのを見ると、臼井さんは「素晴らしいな」と嬉しく思うのだそうだ。一粒の種は何百、何千粒もの種に増えていく。これを蒔けば、他の生き物と共にまた暮らしていける。「私たちは一時的な効率を求めて、持続可能な豊かさを忘れてしまっている気がします。物を持ちすぎないシンプルな暮らしは、もともと日本にあった里山の素晴らしい暮らしと同じ。自然農は、まさにその考え方なんです」私たちも、四季を通じてここに通い、自然農の素晴らしさを肌で感じてきた。その中のほんのいくつかを、次のページで紹介したい。

すばらしき自然農

種採りから始まる持続可能な農法

循環し多用で、持続し調和することが、自然農の素晴らしいところ。普段私たちは、効率を求めるあまり、この循環を断ち切ってしまっていることが多い。自然農では自らの畑で種採りをし、それを蒔くことで永遠に持続可能となる。

「やらなくてもいいのでは」の精神

「これをしたほうがいいんじゃないか」「あれもしたほうがいいんじゃないか」と、複雑にするのではなく、「これはしなくてもよかったんじゃないか」と考えてみる。自然は本来、何もしなくても持続しているのだから。

虫も草も すべてを味方に

1種類の野菜だけ育てていると、それが好きな虫が集まる。多種類の野菜を育てれば虫が好きな野菜も、匂いを放ち虫を寄せ付けない野菜も混在し、害は少なく虫も草も一緒に暮らせる。虫が生きられる環境であることも大事。

5年で畑のバランスが最高に!

耕して肥料を与えれば1年日からよく実るが、毎年肥料を与え続けなければならない。
耕さず草の根を残せば微生物や小動物がそれらを分解し、団粒構造ができる。最初は苦労するが5年も続ければ柔らかくて良い土になる。

道具はのこぎり鎌だけあればOK


耕さず、草を刈って敷くのが自然農。だから、大げさな道具は必要なく、のこぎり鎌1本あればスタートできる。さらに、畝立て時には大きなスコツプ 苗を移植する際の小さなスコツ プ そして鍬があればすべての作業が順調だ。

肥料は草 草を制するのも草


くさは畑の敵ではない。作物の生長を妨げるようだったら、刈り取って、そこに敷く。肥料になるし、保湿効果もある。
さらに、土に太陽が当たらなくなるため、草の生長を抑えることになり、一石二鳥にも三鳥にも。
 

安心で安全 そしておいしい野菜


どんな理屈を重ねても、結局おいしくなければ意味がない。
小さいけれど、野菜そのものの味が凝縮れていて濃いし保存性も高い。もちろん無農薬で、自家採種だから安全で安心

自然農の畑は美しく、心地いい


自然農の畑では、1年を通して土の茶色があらわになることがない。一面が緑色で草原のような心地よさ。春、地を這う草の中から、ニンジン、ネギ、ホウレンソウなどの野菜が列をなして芽を出している姿は、じつに美しい。

 

自然農の1年・シヤロムヒュッテの場合

3月
夏野菜の苗作り。まだ雪が残る安曇野では、落ち葉と米ぬかに水を与え、発酵熱で温室を作る「踏み込み温床」 や、ビニールの温室で苗を育てる。一方、昨年採れたクズの豆で味噌を仕込むのもこの頃。

4月
中旬頃から、畑での種蒔きが始まる。葉もの野菜の種蒔きや、ジャガイモの植え付けを開始。冬越ししたホウレンソウやチンゲンサイなどが、再び青々としてきたら収穫する。きれいな菜花も収穫可能に。

5月
連休が明けたら、温室で育てていた夏野菜の苗を畑に定植。葉もの野菜を次々に収穫しながら、時期をずらして常に種蒔きをする。畑中に春の草が生えてくるが、この時期はそれほど気にしなくても大丈夫。

6月
梅雨に入り、夏草が生え始める時期。真夏の草の生長を抑えるには、この頃の草刈りがもっとも大事。野菜が草に負けないように、手助けする気持ちで草刈りを。

7月
ひたすら草刈り。夏野菜の収穫が始まる。

8月
7月と同様に、草刈りと夏野菜の収穫。さらに、ハクサイ、キャベツ、ブロッコリーなど秋野菜の種蒔きが始まる。下旬頃に、漬け物用のダイコンの種蒔き。

9月
野沢菜の種蒔きなど。この時期になると、夏草は少しずつ減ってきて、優しい冬の草に変わってくる。冬草はそれはど気にしなくても大丈夫。

10月
秋野菜の収穫。夏野菜の種採り。空いている場所には、常に時期をずらして種蒔きを。

11月
ダイコンや野沢菜の漬け物作り。畑に残ったダイコンなどの根菜類は、凍らないように葉のところまで土に埋めて冬越し種採り用にする。畝作りをするなら、翌春に備えてこの時期が望ましい。

12月
収穫しておいた種や大豆、小豆など豆の調整。

1,2月
雪も積もる寒い畑はしばし休眠。作業は屋内で行う。種や豆の整理をのんぴりと。この時期は、秋に作った漬け物を食卓へ。土に埋めて貯蔵しておいた根菜類や、保存性の高い白菜、キャベツなどをいただく。

 

始めてみよう、自然農

これから新たに畑を始めるなら…

[畝作りからスタート]


新しく畑を手に入れて、ゼロから始めようとするなら、まずは自然農の畝作りから始めよう。基本的に自然農の畝は、一度作ればそのまま使い続けることができるので、長いスパンでデザインを考えると良いだろう。
自然農の畝は、一般の畑の畝とは見た目が明らかに違う。細い列がずらりと並ぶのではなく、通路から手が届く程度に幅広く、低い台のように土を盛り上げる。いつから始めても問題ない が春の植え付け時に備えて、秋に畝を作り、草を敷いて米ぬかをまき、土作りをしておくのがベスト。

畝を作る場所を決めたら、表面の草を刈っておき、通路となる周囲の土を掘って畑部分に積み上げる。表面を平らにしたら最初に刈った草を敷き詰め、米ぬかをまいておく

芽が出た作物があるなら…

[追肥はせずに草を敷く]


既に何らかの方法で畑を始めているなら、できることから自然農を取り入れてみよう。例えば、周りに草が出てきたら、根っこから抜くのではなく、地際すれすれの部分から刈る。根を土の中に残しておくことで、微生物などの活動を活発化させるとともに、腐った根は空気や水の通り穴になり、耕さなくても除々に土が柔らかくなる。さらに、いつもは与えている肥料を休み、その代わりに、刈った草を敷いておく。「持ち出さず、持ち込まず」の精神。本格的に自然農を始ることに決めたら、秋の農閑期に畝を作るといい。

草を刈るときは、のこぎり鎌を使って、地際すれすれを刈ること。宿根草などの大きな根があったら取り除く。丁寧に行うと、後の草が抑制できる

収穫直前の作物があるなら…

[種採りをしてみよう]


収穫直前まで育っている作物があるなら、種採りをしてみよう。それがFl種でもまったく問題ない。すべてを収穫せずに、種採り用に何株かを残しておく。豆類なら茶色く乾燥したら採り時、葉ものや根菜類は花を楽しみ、種を実らせる。実ものは畑で完熟させてから収穫する。種採りの方法は、本誌16号を見ていただきたい。そして翌年、自らの畑で採った種を蒔いて育て、またそこから種を採って、と繰り返していくうちに、その土地にぴったりの固定種ができる。種採りこそが自然農の楽しさでもある。


自然農ではいっせいに土を耕すことがないので、種採り用にいくつかの株だけを残すことができる。収穫した種は通気性の長い紙の袋等に入れ、冷暗所に保管。写真はオクラの種  草を刈るときは、のこぎり鎌を使って、地際すれすれを刈ること。宿根草などの大きな根があったら取り除く。丁寧に行うと、後の草が抑制できる。


始めてみました、自然農

まずは有機栽培と自然農からスタート東京の小さな町に、友人たちと念願の畑を借りることになった筆者。一昨年の12月に借りてから、約一年が過ぎた。そこは30坪はどの土地で、畑初心者ばかりが10人はど集まり、聞きかじりの知識と、「どうにかなるさ」という楽観的な気持ちでスタートを切った。いくつか決めたゆるいルールは、

@作業は毎週土曜日に行うこと
Aできるだけ種から育てること
B自然に負担をかけずに育てること
C何よりも、みんなで楽しむこと

これらを踏まえて、畑の3分の2は土を耕して盛り上げ、落ち葉たい肥で育てる有機栽培、残りの畑では自然農にチャレンジすることになった。2種類の畑には、同じ時に同じ種を蒔いた。早春に蒔いた葉もの野菜の種は、暖かくなるとともに、どちらの畑でも嬉しい収穫をもたらしてくれた。週末の作業のたびに、「あ、カブが大きくなってる−」「この葉っぱ、甘いよ−」そんな歓喜の声が飛び交った。その頃それぞれの家庭では、夏野菜の種を蒔き、苗作りに励んでいた。「ナスの種ってこんなに小さいんだ」「ハバネロって、種も辛い匂いがする」。改めて見る野菜の種は、新鮮な驚きの連続。この、風で飛んでしまいそうな小さな種が大きく育って実をつけ、私たちのエネルギー源になってくれるのだ 。 

次第にすべてが自然農に

梅雨に入った頃、2種類の畑でいくつかの違いが目につくようになった。

@自然農の畑では、雨上がり、敷いた草のおかげで、葉もの野菜は泥はねがなく、外側まで食べられるほどきれいだった
A有機の畑では、耕して盛り上げた土が、次第に崩れていくのが気になった。草を刈らない自然農の畑では、草の根が土留めの役割をしている
Bどちらの畑でも、十分に作物が実った。ある日気がつくと、自然展の畑で、こぼれた種からカブがたくさん実っていたのには驚いた
C自然農の畑のミニトマトは甘かった週に1度きりの作業日、せっかくみんなが集まったのに、がむしゃらに畑仕事もそっけない。自然農の「草が伸びていたって、作物の邪魔をしていなければ 大丈夫「虫と共存し、60%収穫できればいい」という考えは、私たちの気持ちをラクにしてくれた。だが、少し度が過ぎて、夏草が茂りすぎ、周囲の方々に嫌な思いをさせてしまったこともあった。草と共存するこの方法を続けるなら、あえてきれいに刈るという、周りへの配慮も必要だ。
夏野菜が終わり、秋〜冬野菜の植え付けの頃になると、自然農の畑が徐々に面積を増していった。そして、おいしかったトマトや、豊作だったペッパーは、翌年のために種採りもしてみた。それなら今年は、全部自然農で育ててみることにしよう。冬の間に、全体をシャロムヒュッテで習った畝に作り替えた。ほんとうの自然農のすばらしさも大変さも、実感するのはこれからかもしれない。


豆類は青々とした時に収穫して差やごとゆでて食べたり 乾燥するまで実らせて豆として食べたり。これは色がきれいな本金時豆

写真奥が有機栽培エリア 手前が自然農エリア ルッコラや種採り用のカブが花を咲かせている。

れいなナスの『エッグプラント・ピンタン・ロング』は、台湾原産のエアルームシード(家宝種)。丸まっちゃったね。

「あま−い」と、一番人気のミニトマトもたくさん収穫できた。採れたての完熟トマトは夏の乾いたのどを潤してくれた。自然農で育てた野菜は全体的に小振りだが香り高くおいしい。

トウガラシの『福耳』は大豊作。そのまま食べてみたら……「うっ、辛いっ!」