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2010.4月安曇野自然農塾

安曇野は昨夜から雪が降って10pほど雪が積もりました。
桜と雪がある風景は本当に珍しいですね。今頃雪が降るのは41年ぶりのだとか



当日早朝の雪景色
お昼にシャロムヒュッテに来たときは、雪はほぼ消えていたが、
これでは冬だなあ。寒そうだなあ。



三三五五集まってきていよいよ2回目初日開始
ジャガイモのお話から始まりました。
ジャガイモは茎が大きくなったもの。
丸のまま埋めてもよいが、芽がいくつも出るので切って使う方がお得。
底と先端(小さな芽が密集しているところ)にそって縦割りがお勧め。
切って乾燥させるのは、むき出しになった切り口からの腐敗を防ぐため。
今回のタネイモは「男爵」、「メークイン」、「キタアカリ」、
「アンデスレッド」、「オオジロ」とのこと。



2日目に種まきするお米。



「イセヒカリ」 (伊勢神宮にまつわるいわれがある米)の
種籾を水選 (水に浮くものは空なのでとりのぞく)
塩水選(塩水に浮くものはとりのぞき、より重いものだけ残す)
という方法などもありと。昔の人の知恵ですな。



シャロムヒュッテの庭のサクラがきれい。
まだ蕾のものも多数ありました。

いよいよ自然農の畑へ
野の花や野草が沢山生えており、昔ながらの風景、
(都会では今や流行最先端の)生物多様性の
世界が広がっているという感じです。地表と同様に、
土の中の営みが自然農を支えているという説明がありました。

ナズナ ヒメオドリコ草

 

クローバー はこべ


 

カラスノエンドウ オオイヌノフグリ 麦 ニンニク

野草の説明。 
紫色のきれいな傘が重なったような草はヒメオドリコソウ(外来種?)、
白い小さな花はハコベ、 青いきれいな花はオオイヌフグリ、
緑色の大きめの直立した葉は大麦(野草ではないな)、
そのほか、クローバー、カラスノエンドウ、ナズナ、タンポポなど。

竹内さんによる種まきの実演、前回のレタスやトマトの苗床生育状況確認
「表面の草をのこぎり鎌で刈り取る」、

「表面の野草の種を含む土をよける」


「鍬やのこぎり鎌で根きり」、



「表面を押さえて地ならし」、



「種を蒔く場所を少しくぼませる」、



「種まき(種によっていろいろな最適化)」、


「野草の種を含まない深いところの土をかぶせる(種の倍くらい)」、
「再びしっかり押さえる」、
「最初にきった草をぱらぱらと落ち葉のようにかぶせる」
これでできあがり。


  
自然農の基本方針は、
「不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、
  不施肥(肥料を与えない)、無農薬(農薬を使用しない)」
です。
自然農にもいろいろな流儀があり、基本方針をどの程度のレベル
や方法で取り入れるかは、個人個人で、多様に、
ほどほどにということで十分と思いました。
どの程度確実な収穫を求めるか、どれだけ手をいれられるか、
どのように周囲と調和していくか等々。
まあ、自分の思い入れや方針、その土地の事情などによって、
いろいろなレベルや方法論があるのが当たり前。
それがまた、自然農においても多様性というものであろうと考えられます。
自然農とはいえ、われわれは
「最初の種まきの段階では、過保護にやさしく十分な愛情を注いで
育ててやり、少し一本立ちしてきたら、他と交えてやり力強く育てよう」
という方針です。


苗床のレタスは、残念ながら芽が出ていませんでした。
こういう失敗ももちろん貴重な体験。

原因をあれこれ考えるところから自然に対する学びが始まる。
レタスの苗床には、失敗転じて福となし、別の種を蒔くことに。
トマトなどは立派に芽が出ていました。


トイレットペーパーをしめらしてジプロックに入れて 肌に付けます。発芽温度の高い物は体温で発芽させ 発芽率を調べることができます。





)


自分の畑を確認に。ジャガイモを切って乾燥させたもの。


本日の夕食は、ゆうこさん手作りの 「春の畑で採れたもの」メニュー
「玄米ご飯+桜塩」、「菜の花と卵のスープ」、
「ふきのとうのコロッケ」、「野のものとひじきのマリネ」、
「ペンネと菜花の豆乳クリームソース」、
「切干し大根とえのきの味噌炒め」、「菊芋の粕漬と自家製たくあん」
「桜豆乳プリン」。 どれもおいしかった。
桜塩、コロッケ、豆乳クリームソース、桜豆乳プリンが印象的でした。
畑の計画と種や苗注文確保のあと、夜の交歓会が和やかに行われました。



11時消灯。あとは蝋燭の灯火の下で・・・
 


2日目の朝はヨガからスタート!

自分の呼吸に意識を向けるところから始まり、徐々に負荷をかけるポーズなどをとっていきます。体が段々と目覚めていくのを感じました。先生の丁寧な誘導で、初心者の方も無理なく心地よさを感じられるヨガでした。とてもいい1日のスタートとなりました。

 

7時からは、エコツアー。

臼井さんのお話の1つ1つが心に響きました。

「何もしないと世界は森になる」

「熱帯雨林は木を切ってしまうと、大地がやせているため砂漠化が進む」熱帯の大地は気温が高いためにあっという間に有機質が分解され栄養は大地でなく木に蓄えられます。木は豊かですが大地は表層に栄養分があるだけです。近年大豆畑や農場を作るためにアマゾンに道ができています。アマゾンは後50年くらいで全て砂漠になるといわれています。安い大豆 ハンバーガーが人間の生存できない環境を作ってしまいます。インディアンの長はいいます7世代後の子供達にとってどうなのかと スーパーでの私たちの選択がアマゾンの森の減らしているのかもしれません。身土不二 そこでとれた物をその季節に戴くマクロビオティックの基本が世界を救うかもしれません。グローバルからローカルの時代です。

 

シャロムの横の明るく美しい森の中に、「森の子」という野外保育を行っているスペースがありました。ツリーハウスもあり、子供達の遊ぶ姿が目に浮かびました。

「小さい頃に自然と親しむと、成長した時に自然を守ろうという気持ちになる」というようなお話を聞きましたが、その通りだと思います。テレビやゲーム漬けの生活をしている子供たちだって、こんな場所にこれば、きっとすぐに溶け込むのではないかと思いました。

 

森の中にあるコンポストトイレ。

便器の下に、堆肥づくりに使われるバケツがおいてあり、その中には落ち葉がたっぷり入っています。バケツの中が一杯になったら、木の根元に伏せます。何カ月もかけて発酵させたりしなくても大丈夫なんですね!「これならできそう!」と思いました。水洗トイレは私たちの求めてきた究極かもしれません。ビルの30階でも使えますがむだも多いです。 

「水洗トイレの無駄は?」と臼井さん。水、下水道工事、処理施設、電気でのバッキ処理、薬品処理とたくさんあります。“自分の出したものを自分で自然に還す”、“自分の出した物に責任を持つ”こういう意識を持つ人が増えるといいですね。都会では無理かもしれませんが土地のあるところではコンポストトイレを導入してみるのもいいかもしれません。

収穫したネギを洗っておられたスタッフの方。その水が流れた先は、直径1mほどの浅い池。なんとそこに稲を植えるということ!!稲を植える所に、洗剤なんて流せません。

「日本のお母さんの母乳からは、かなりのダイオキシンが出る」というショッキングなお話も聞きました。私たちの便利快適な生活は、子供たちの命と繋がっている、子供達の未来を奪っているという事実に気付いている人はどれだけいるのでしょうか?

 

ストローベールハウス。

3匹のこぶたのお話では、一番に吹き飛ばされたワラの家ですが、土と組み合わせると頑丈になります。そして、壊した時には土に還ります。屋根には、草が生えていました。

加温設備のない温室の説明もお聞きしました。地下部分の砂利層に、昼間の暖かい空気が蓄えられ、夜に放出されるということです。

寝泊まりさせていただいた部屋も、床暖房が心地よい暖かさでとても快適でした!

また、建物の窓には断熱効果のあるペアガラスが使われていました。高価なガラスですが、何と無料だったということ!!建築ではよく設計変更が行われ、その度に最初のものは産業廃棄物になってしまうそうです。お金さえだせば何でも手に入ると思っている私たち。

「手に入らないのはお金だけだ」と仰っているという臼井さんのお友達のお話は印象的でした。簡単に捨てられているものも、誰かにとっては宝物かもしれません。

その後、シャロムの畑に移動。栗やリンゴなど果物の木もあります。森を真似て、いろいろな物のある畑にすることで持続可能な畑となるという、森林農法のお話を聞きました。

なんと豊かな畑何なんだろうと感動しました。

そして、シャロムの畑の土はふかふか。耕してくれているのは、植物の根。

森と同じような環境を畑に作って、エリンギの菌床をすき込み炭素分のウッドチップが敷かれている炭素循環農法の畑や 自然農の畑 粘度団子の福岡正信 岡田茂吉 いろんな自然栽培の圃場を案内して戴きました。

 

8時に、少し離れたところにある田んぼへ。

田んぼの端に、去年の塾生の方が作られた苗代がありました。

田んぼには、なずな(ぺんぺん草)、大麦、れんげなどの草が生えていました。

れんげ(げんげ)はマメ科の植物で、稲刈りの前に種を播くと良いということでした。

かわいいアマガエルがいました。“アマガエルは、春になると卵を産むために田んぼに降りてくる。毎年同じ田んぼに卵を産みにくるので、もしそこがたんぼじゃなくなっていたら、その年は卵を産まずに山に戻る。よって、3年以上田んぼをあけると、カエルが激減する”という話を聞きました。田んぼは人間だけのものではないのですね。

 

日本タンポポと西洋タンポポの違いも教わりました。花が小さく、茎に毛がたくさん生えていて、ガクがめくれていない方が日本タンポポ。西洋タンポポは、秋にも花を咲かせ、繁殖力は2倍!!



去年の切り株の回りには、ワラがありました。「持ち込まない、持ち出さない」ですね。

初めて見る苗代。“赤ちゃんが育つベッドルーム”という説明が何とも素敵でした。

苗代を作った時に、米ぬかを播いて、ワラをおいたそうで、ワラをどかすと、きのこや野ぜりが生えていたり、ヨトウムシがいたり・・・

いよいよ作業開始。

1.表土を少し剥がす

2.根切り(鍬を水平にいれる)簡単そうに見えて実は熟練の技だということを後で知る!

3. 手や鍬で押さえて平らにする

4. 種を播く(穂から勝手に落ちてきたかのように播く)

            農林48号とイセヒカリと黒米の3種類を播きました。



5.種を土にしっかり押し付ける

6. もみ殻くん炭をかける

7. 別の場所の深いところの土をほぐしながらかける

8.切ったワラをかける

9. 長いワラもかける これは保水して発芽を良くします。芽が出てきたら外します。

10.不織布をかける。(鳥の被害を防ぐため)

 

スタッフの方たちの、本当に丁寧な作業に感動しました。

1粒から、茶碗半杯から1杯くらいのお米ができるそうです。

5月の連休頃に芽がでるということで、とても楽しみです。

田んぼの中で記念撮影をした後、臼井さんのお知り合いの方の家の庭にある、

ハチの巣箱を見学。

巣箱の中にいたのは、日本ミツバチ。日本ミツバチは自分に危険が及ばない限り刺したりしない、ミツバチを飼うなんて考えたことがなかったけど、やってみたい!と思いました。

 

シャロムに戻りビュッフェスタイルのブランチを頂いた後、各自が自分で作ったプランに従い種や苗を植えるため畑へ。

じゃがいもの植え方、春大根の植え方、ごぼうの植え方などを丁寧の教えて頂きました。

「ごぼうはニンジンと相性がよい」「春菊・ごぼう・レタスのキク科3兄弟は、昔の人は、乳を出すものとして、種を煎じて飲んだりした」など、役に立つ話、面白い話が満載でした。

種や苗を植えた後には、その上に草をのせておきます。乾燥を防いだり、保温になったり、堆肥になったり、といいことばかりです。草のない畑がきれいな畑という概念がなくなります。草のある畑は、本当に美しかったです。

ごぼうを肥料袋を使って育てる方法も教えていただきました。

「ほー、なるほど」と思うようなことばかりでした!

竹内さんのお話は、たとえ話がお上手でとてもわかりやすかったです。

部屋に戻ってみんなで感想書きと分かち合い。

「見るのと自分でやるのは大違い」というご意見が多かったです。

スタッフのいっしーさんも、竹内さんやぐっさんの鍬づかいを称賛されていましたが、

本当に見事でした。美味しい野菜やお米を作ることができるようになるということは、所作ふるまいも美しくないとできないのだと思いました。スタッフの皆さんの姿は、本当に美しく、優しく、大地への畏敬の念を感じるものでした。

日ごろの自分の姿を思い返し、恥ずかしくなりました。

早く家に帰って、自分の畑で作業したいという思いになりました。

おやつにいただいたゆう子さんの人参ケーキ、最高でした!!

 

ずっとわくわくドキドキの2日間でした。

次回、種を播いた畑を見るのが、待ち遠しいです!

ありがとうございました。