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舎爐夢(しゃろむ)ヒュッテの自然農
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安曇野の大地から 畑の様子と自然農学習会のレポートをお伝えします

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   長野県安曇野市穂高有明7958
         TEL FAX 0263-83-3838

http://www.ultraman.gr.jp/~shalom/

 

5月30日

5月17日13:30

暖かい日差しのなか集合。
1ヶ月前にくらべ、シャロム前の草がぐんとのびています。

今回、臼井さんは大町で行われる菜の花プロジェクトのため不在。かわりに裕子さんのお姉さん、波田町にある自然農法国際研究開発センターから石田さんが助っ人参加です。

14:00  

畑へむかいます。小麦が穂をつけ、キャベツや大根が花をつけ、昨年堀り忘れたというにんにくが大きく育っていました。
小麦が穂をつけるのは気温が平均15℃になってからで、穂をつけた=ウリ科の野菜が植えられるという目安になるそう。
また、収穫をしないでおくことで、いつもは見ることができない野菜たちの一生をみることができます。どんな風に種をつけるのか、種をおとすのか、そんな観察をすることで育てるときのヒントを得ることができる、と竹内さん。


3月に私達がまいたレタスも顔を出しています。ベビーリーフとして食べてもよし、移植してもよし。

[ナスの鉢あげ]

大きくなってきたナスの苗を鉢に移します。
・腐葉土と土をまぜ、落ち葉や木の枝など有機物は取り除く


@苗に水をあげる(朝早く水をあげ、午前中に鉢上げするのがいいそうです)
A畑土1:肥えてる土1を鉢にいれる
B苗をいれる為の穴を指であける
C並んでいる苗を根切りして、1株とり、鉢へうつす(苗床にあったままの形で植えることが大切)
D土を軽くおして、根と土を密着させ水の吸収をよくさせる
E乾燥予防のため土をかぶせる。
F根元に1〜3回水をさす(葉にはかけない)

[トマトを植える]

次はトマトです。トマトのルーツは南米アンデス。乾燥した土と太陽を好みます。日本だと湿気がありすぎるので、支柱をつかみ、よいしょよいしょと育つそうです。


@支柱下の草を刈る
A浅めに穴を掘り、苗を植え、穴のまわりを根切りする
B土をかけ、水がたまらないように少し山にする
Cまわりに草をかけ、麻ひもで苗と支柱を固定。(成長を妨げないよう、麻ひもは8の字でゆるめにかける)

[さつまいもを植える]


続いてさつまいも。さつまいももやせた土を好みます。また、連作すればするほどおいしいイモができるそうです。
さつまいもの植え方には、茎を横にして植える方法(ふな形)と直立に植える方法があります。

ふな形@土をむきだしに。
   A北を頭にして土にさす
   B土をかぶせる

直立 @土をむきだしに。
   A茎をカットして土にさす

以上。。。あっというまです。ふな形は小さいけれどイモがたくさんできる、直立は形のいいイモが少しできるやり方だそうです。
植える間隔は、ふな形50p、直立30p。

16:00

温泉へ。

その後はお待ちかねの持ち寄りパーティー〜

おうちでできたほくほく空豆・豆腐の味噌漬け・お手製漬物・静岡名物黒はんぺん・名古屋名物みそおでん・チリビーンズ・あじの南蛮などなど、書ききれません。たくさんのご馳走たちが食卓に並びました。石田さんの手づくりどぶろく、宇都宮さんのワイナリーでつくった日本酒など、おいしいおかずにおいしいお酒、至福のときでした。ひとつひとつ、どれもが本当においしくて手がこんでいて、食べてないものがないか心配でした。
次回がとても楽しみです。


今回、夜の勉強会はなし。かわりにぐっさん先生によるお香つくり。女性陣全員参加で、好みの色と香りを選びかわいいお香がならびました。ぐっさん、ありがとう〜


 

自然農レポート

5月18日(日)

 
 

6:30集合で、車で田んぼへ移動。今日もとってもいい天気。

 田んぼにつくと、「おおお〜、これは〜!」
 1か月ぶりに見た田んぼは、見事なレンゲ畑と大麦畑になっていました。
 昔はみんな、レンゲをまいていたそうです。
 なかなか見られなくなった風景に、みんなうっとりしました。 


 ぼくたちは、地元の方から、「不思議な集団」だと思われているかもしれません。
 不思議なのはしょうがないので、せめて、人が通りかかったら笑顔であいさつしましょうね!
 と、竹内さんから的確なアドバイス。

 田んぼには、稲の刈り入れ一週間前にレンゲをまき、刈入れてから大麦をまきます。
 畑にマメ科のレンゲを植えると、土が肥えます。
 レンゲは、水が豊富にないと育たないそうです。
 レンゲは田植えの時には自然に枯れます。
 育っている間は、雑草が生える余地がないので、雑草を防いでくれます。
 大麦は、穂だけ刈り取り、収穫し、田植えの時に倒して、雑草を防ぎます。
 収穫した大麦は、麦茶にしたり、押麦、はったい粉、麹にします。

 先月まいた稲の籾(もみ) から、芽が出ていました。
 葉っぱが、2〜3枚になっていました。
 来月には、葉っぱが5〜6枚くらいになり、田植えをします。


◆田んぼの畦(あぜ)塗りと畦豆の種蒔き

 水もれを防ぎ、モグラやねずみ、オケラなどの侵入を防ぐために、田んぼに堤防を作りました。
 今では畦塗りシートなどがありますが、昔ながらの手法を教わりながら体験学習。
 なかなかの力仕事でしたが、気持ちがいい!
 土の手触り、足触り?、ぬるぬる感、初めて見たオケラ。
 
(1)泥が固まりやすくするためには、草を混ぜたくないので、まず畦(あぜ)の草を刈ります。


(2)溝(水路)を広げて整えます。

 


(3)水を流します。
(4)掘った土を水の中に入れて、足で踏み、粘土にします。


(5)くずれないように、粘土を畦の側面に押しつけたりたたいたりします。
   畦豆(大豆)を植えるために、粘土を畦にのせて平らにならします。
(6)畦に、畦豆(大豆)を30cm間隔で3粒ずつまきます。
(7)まいたところに、草をかぶせます(鳥に食べられないようにするため)。


 竹内さんも、ごかちゃんも、さすがに作業が巧い! 流れるように、進めていきます。
 来年か再来年から、ぼくも田んぼを始める予定なので、こうして間近で職人の技を見られるのは貴重な体験です。
 ペタペタ畦を塗っていくのが、地味っぽいのですが、けっこうくせになりそうな快感がありました。
 もくもくとペタペタし続けていると、時の流れが止まって、癒されてきます。
 土には計り知れない力があると感じます。
 命のもとになるお米を作る。そのための田んぼを今作っている。今ぼくらは確かに生きている。
 みんなで作業すると、見る見る畦が完成していくのが圧巻で、手ごたえがありました。
 
 休憩タイムには、レンゲ畑の真ん中にみんなで寝転がって、空を見上げました。
 こんな時間と場所を体験できるなんて、ぼくはなんて幸せ者なんだろう!
 感謝しています。 


◆クラインガルテンで夏野菜の定植&種蒔き

 ブランチのあとは、畑。
 畑は一か月前の土色から一変して、低い雑草がちらほらと。
 竹内さんが、タネや苗のおろし方を、一つずつ見本を示しながら教えてくださいました。

《しょうが》
 20〜30gくらいをタネにする。穴を掘り、しょうがを寝かせて土をかぶせる。
 間から芽が出やすいように、隙間があるように草をかぶせる。

《かぼちゃ》(種まき)
 6粒まとめてまき、あとで移植する方法と、2・3粒ずつを数箇所に分けてまく方法がある(6粒くらいあると温め合う)。
 少し掘って、少し湿った土のところに、種のとんがっているところを同じ向きにして並べ、土をのせ、草を軽くのせる。


《里芋》
 まわりに枝豆があると日影になるので、枝豆と仲がいい。
 熱帯性で霜に弱い。水が大好き。
 土を掘り、両側に土を盛り、芽を上に向けて穴に置く。
 土を10cmくらいかぶせて、水がたまりやすいように少しくぼみにしておく。
 上に草をたっぷりかぶせる。
 次回、残りの土を上にかぶせる。


《ナス》
 昨日教わった夏野菜の定植の方法と同じ。
 ナスの根っこにネギの根っこがからまるように、ネギをそばに植えるといい。
 葉から水がしたたるあたりに、米糠(ぬか)をまく。
 その上に草をかぶせて、支柱を立てる(ナスは風に弱い)。


《スイートコーン》
・苗の場合
 土を掘り、壁になったところに苗をもたれさせて、土をかぶせる。
 少しずつ3回に分けて、水をかける。
 草をたっぷりしく。
 スイートコーンは、一般的に、育つまでの間に小麦の7倍の水を必要とするそうです。


・種の場合
 1箇所に3粒くらいをおろす。

《枝豆》(種まき)
 30cmくらいの間隔で、3cmくらいの深さにおろす。

《ハタササゲ》(種まき)
 ササゲ=神に捧げるという意味。
 昔は赤飯としてササゲを炊いた。
 空いている土地があればまくとよい。
 そうすれば土がよくなる。
 つるだらけになるが自生する。
 支柱いらずで、手間いらず。
 5月中旬にまいて、夏には収穫できる。
 30cm間隔で3粒ずつまく。
 手で土を押して、草をかぶせる。

《つるなしインゲン》
 30cm間隔で2、3粒ずつまく。


《つるありインゲン》
 支柱を作る。支柱の根本に2、3粒ずつおろす。

《つるありインゲンとゴーヤのコンパニオンプランツのために使う支柱作り》
 このころには、各自ちらばって自分の畑で、タネおろしを開始していました。
 竹内さんのそばで聞いているのは、レポート役のぼくと、みかえと、やっち〜とあらたくん。
 支柱を作りながら、やっち〜とあらたくんが楽しい掛け合い漫才。
 しかし遊んでいるわけではなく、しっかり芸術的な支柱を完成させていくところが、あらたくんの才能。
 帰るときふと気づくと、やっち〜も同じような支柱を自分のところに、しかも2つも! しっかり完成させていました。
 みんな、技を身につけるのが早いな〜。

《もちきび》(苗)
 2本ずつ、30cm間隔で苗を植える。

《金胡麻》
 すじまき。20cm間隔で3粒。
 同じすじにぱらぱらとまく。
 土をかぶせて軽く踏む。
 芽が小さくて、雑草と区別がつかないので、すじにたくさんまいておく。
 そうすると、わかりやすくなる。
 他の雑穀も同じようなまき方ができる。

 みかえとぼくの畑には、
 枝豆、里芋、ハタササゲ、サツマイモ、ミニトマト、落花生、カボチャ、もちきび、金胡麻、高きび、アマランサスを植えました。
 前回種をおろした、ごぼう、ズッキーニの芽が見つからなかったので、再度種をおろしました。

◆感想会
 裕子さん手づくりの“かぼちゃのスコーン”をいただきながら、この二日間をみんなでふりかえりました。
 いつものことながら、あっと言う間の2日間ですが、ものすごく膨大な知恵を授かり、体験しているので、
 何を話すのがいいのか、こんがらがります^^

 自然農塾に来るたびに、大切な本質を教わっています。
・種をおろすときには花を、実をイメージして、愛情をもっておろすと、心がつながったようにいい作物になる。
・植物の視線になってものを見ると、違う視界が広がる。見る角度を変えてみる。五感を使って植物を観察すると、たくさんの発見がある。
 葉っぱの形、実のつき方、根の生やし方すべてに意味があり、その意味に驚かされる。
・最初が肝心。最初を丁寧に、心を込めて作業をすすめると、きれいに、問題が少なく育ってくれる。
・もともとの生産地の気候条件に合った条件をつくってあげるといい。
・タネのおろし方は、タネが自然に落ちたときの様子から推測して、それを参考にするといい。

 大きな災害や食糧不足などで、ぼくたちの仲間が、大きな試練を受けています。
 ぼくたちだって、明日は我が身かもしれません。
 できることから一つずつ始めて、大切に続けていきたいと、改めて思いました。

(小山玄)

 

シャロム畑の様子です。