市民タイムスの記事です。  2001.4.12

「自然」テーマに共同体づくり 
    穂高のペンション・舎爐夢(シャロム)ヒュッテ
      人が集う場を建設。食の提供や情報発信、催しも

穂高町有明のペンション「舎爐夢(シャロム)ヒュッテ」経営・臼井建二さん(51)はこのほど、ペンションに隣接して「シャロムコミュニティー」を仲間と共に建設、新たな共同体づくりを姶めた。「理念はともかく、楽しく」と臼井さん。自然食レストランや自然食材販売、情報コーナーなどがある店舗を兼ねた建物にさまざま人が集い、そこを拠点に個々が技を発揮して料理会や自然農学習会などを開き、交流しながら「持続可能な暮らし」を目指していく。

 臼井さんは東京での商社勤務の後、帰郷して町営大天荘で山小屋の番人を5年間務め、仲問などの協力で3年がかりで建物を建設し、昭和54年にペンションをオープン。いらい、自らも家族と楽しく実践している「安全で自然に負荷をかけない暮らし」をテーマに、ペンション経営やイベント企画なども手がけてきた。コミュニティーは「21世紀は自立した個人が共通項で集う融合、調和、統合の時代」と仲間と運営構想を練って、約半年かけて半ば手作りで建物を建設し、3月下旬にオープンさせた。地元産のカラマツをはりや柱に使い、自壁で塗り固めた天然素材の建物で、店内には手作りの家具が並ぷ。消費電力を減らすために自然光を取り入れた設計とし、トイレはし尿を脱水して農地で活用できるコンポスト方式とするなど工夫した。

午前10時−午後11時に開き、レストランでは、ランチには自然素材の石窯焼きのピザや玄米定食などが味わえる。午後8時からはバータイム。併せて建物では、コンサートや学習会などを随時開催し、さまざまな情報を発信する。22日のアースデー(地球の日)にも、多彩な催しを繰り広げる計画だ。臼井さんは「かわらを高く積み上げた競争、リーダー型社会から、これからはかわらを横につなげてその下に大勢が入って募らす共存、パートナーシップ型社会の時代。コミュニテイーを通して、持続可能な暮らしを考え、訴えていきたい」と話している


問い合わせは同ペンションの臼井さん(電話83・3838)へ。

TOPページに戻る