1996.7.12 週間まつもと 夢織人(ゆめおりびと) 画僧 上野玄春さん 人間も植物も風も大地も 美術の教師、画家、そして仏門に入り画僧へ。上野玄春さんの転身の背景には常に“出会い”がある。絵心を培ってくれた祖父、面白そうに生きていた高校の美術の恩師、旅したインドで神とともに生きる人々…。 「自分は何者なのだろう、という関心をずっと抱いていたのです」。人間の深層心理、八ランスのとれた生き方、−それらを突き詰めていったとき、ヨガの精神がそこにはあった。 ヨガと仏教の確認のため。インドヘ。そこで生きることの原点〈生きるということはシンプルなこと〉を知る。ブツダが悟りをひらいた地には飢餓状態でたどり着いた。そこで聞いた仏の声。「あなたは今までどんな生き方をしてきたのか、自分以外の人を大切にしてきたのか」と。涙がとめどなく流れ落ちた。迷いは消えた。 世界はひとつの生命の流れ、上野さんは自らの魂に映し出される、生命の輝きを描き続ける。 うえの・げんしゅん1946年生まれ。印度古典舞踊とヨーガの会「恒河舎」代表。日連宗僧侶。日本芸術家協会審査員。梓川村在住。 問い合わせ 印度古典舞踊とヨーガの会 「恒河舎」 住所 |