気が付けば、もう11月。
来る途中の道から見える北アルプスが、
白く雪化粧をしていて、とてもきれいだった。

さて、なんと9期生全員で集まるのは今回が最後。

【最初から出席組】
めぐ、みっちー、リック、ハリソン、こうちゃん、タカちゃん、
大ちゃん、エモケー、マングー、このみ、ひーちゃん、仙人、
ほーりー、まーさ

【後から合流組】
ちほさん、りき

【欠席】
のりさん、よしこねぇ、キムさん

最終回だけあって、たくさんのメンバーが集まった!
今回、残念ながら来れなかったみんなも、
ギャザリングではぜひお会いしましょう。


◆◇◆◇◆◇ 建築実習 ◆◇◆◇◆◇

建築実習も今回でおしまい。
最初は何もなかった場所に、
今はとても素敵な建物がある。

最後の仕上げに、みんなで柿渋を入り口の柱に塗っていく。
柿渋とは、柿がまだ青いうちに潰して、圧搾した汁を発酵させて
作る塗料で、これを塗っておくと防腐の作用があるとのこと。
本当に植物にはいろいろな用途があるなぁ。

柿渋が塗られた柱たちは、うっすらと黒く光り、
とても雄々しく目に映った。



ここで、仙人からサプライズ!
なんと、ホビットハウスに看板を作って来てくれたとのこと。
しかも、柱に斜めに掛けるタイプでとてもおしゃれ!

仙人の文字は、力があふれていて、かっこいい!
自然な形の木の力と、仙人の持つ力が、シンクロしているのかな?
看板にはしっかりと、『縄文ハウス』と書かれていました(笑)



◆◇◆◇◆◇ 卒業制作 準備 ◆◇◆◇◆◇

各チーム、着々と発表に向けて進んでいる模様。
ちょっと覗いてみると、、、

【衣チーム】
キッチンからはなにやらお茶のような香りが、、、
どうやら衣チームが染物をしているようです。
マリーゴールドに、セイタカアワダチソウに、お茶の出し殻、
どれもそれぞれの色合いに味があってとても素敵でした。

【イスづくりチーム&音チーム】
大ちゃん、マングーが小さなイスづくり中。
生木を使って組木をすると、
組んだ木が縮んでお互いに抑えあうので、
釘がいらないらしい。
ハリソンも隣でせっせと工作。
あまり詳しくは書きませんが、
どんなモノができるのか楽しみですね。

【原人チーム】
原人チームはなにやら話し合い中。
火を起こす為の道具づくりのことから、
蜜ろうのろうそくのこと、麻のこと。
特に麻は、食事としても、エネルギー源としても、
石鹸にまでなるらしい。
循環型の生活を送る為の、
いろいろなアイディアが飛び出していました。

【忍者ランチチーム】
それぞれが実際に試作した忍者フードを
持ち寄っての料理実験。
しいたけ、しめじ、米、味噌、ダイコン、
りんご、うち豆を乾燥させたものを使って、
試行錯誤のレシピづくり。
料理人リックの腕がここでも存分に発揮されました!

ちょっと覗いただけですが、
どのチームからも笑い声が絶えません。
12月の発表が楽しみだなぁ。



【夕食】
の前にすずむし荘へ。
なんと今日は風呂の日(26日)でした!
ラッキー☆

民さんの夕食が食べられるのも、講座では今夜が最後。
これまでおいしい夕食を本当にありがとうございます。

天と地の恵みと、作ってくれた人に感謝して、、、、
いただきます!

今夜は北インド料理♪
『ミックスベジタブルカレー』…ご飯が進みます♪
『ネパール料理 ダルバート タルカリ』…青菜とジャガイモ!
『ダイコンのアチャール』…ニゲラシードはゴマみたい。
『季節野菜のスープ』…塩でしか味をつけてないのにすごく美味しかった!
『かぼちゃのキール』…カシューナッツが味の決め手!?

野菜だけでも工夫次第で、ここまで複雑な味が出る。
実はパーカルでこの時間が1番好き、だと思う。
食べることは人を良くすること。毎食、とても勉強になりました!

【一人一芸発表会!】

そして、ついにこの時間がやってきました!
海外のパーマカルチャー講座でも行われているという、
塾生の登竜門!
一芸披露の時間です。

歌があり、踊りがあり、
絵本があり、紙芝居があり、
ゲームがあり、落語があり、
料理があり、
そしてプレゼントがあり、

大笑いしたり、しんみりしたり、
ほっこりしたり、感心したり、
懐かしんだり、うれしかったり、

十人十色、喜怒哀楽、
1つの場なのに
様々な個性と様々な感情があふれた
とても素敵な時間でした。

どの芸にもその人の人柄がしっかりと
表れますね。
意外な一面も見れたけど、
やっぱりどこかその人らしいなって、思いました。



ここですべてのネタを書くのも何なので、
今回見られなかった方は、
次回あった時にみんなに直接聞いてくださいね♪

【ホビットハウスで最後の夜…】
この日の夜は、みんなで完成した縄文ハウスに集まって過ごしました♪
パーマカルチャー塾を受講して、良かったこと、しまった!と
思ったこと(笑)を、んなで発表しあいました。

ここで、みんなと家族のようにつながれたこと。
新しい生き方、価値観に気付けたこと。
今を生きることの大切さを実感したこと。

一方で、日常とのギャップを感じつつも、
日常とこの空間をつなぐ存在でありたい思ったこと。

みんなにとって、ここでの1年はどんな意味を持って、
これからみんなの日常にどんな風に還元されていくのかな。

いろいろな種類の種を練りこんだ19個のシードボールから、
これからどんな芽が生えてくるのか。

楽しみでしょうね、健二さん!

仙人の吹くハーモニカに合わせて、
縄文ハウスでみんなで歌った最後の夜。



みんなでいられることが、きっと何よりもありがとう。

石川 昌稔 (いしかわ まさとし)

Blog: まーさの飛ばなくたっていいじゃん!
http://yatsugatakeranger.blog12.fc2.com/

Facebook: 石川 昌稔
http://www.facebook.com/profile.php?id=100000026329708



11月27日 日曜日

6:30 朝のウォーミングアップ

7:30 農業実習 1コマ

9:00 エコビレッジ@福島第一原発後の飯舘村のお話 糸長先生 

10:30 ブランチ

11:45 エコビレッジA 糸長先生

    ※講義終了後、糸長先生 出発

13:30 【宿題】ビジョン発表(1人4分程度)

15:00 ふりかえりとまとめ

16:00 終了、解散

寒さが身体に染み渡る11月下旬のシャンティクティの朝、

事前に泊まることを決めていたホーリーを筆頭に、昨夜は縄文ハウスに泊まった仲間たちもいたと知りました

(こうちゃん→ポジションにより寒さを痛感!大ちゃん→寝袋で意外とOK☆ タカちゃん→どこでも大丈夫!?)

6:30 朋子さんのヨガ

今日は冷えた身体を温めるクンダリーニメディテーションでした。

1 まず楽な姿勢で立ち、全身を震わせるがままに揺れる。(15分)

2 感じるままに踊る(15分)

3 目を閉じ、座禅などのそれぞれの姿勢で静止(15分)

4 目を閉じたままじっと横たわる(15分)

という4つの段階に分けられた構成でした。

自分の身体の震えから、次第に腰のあたりにあたたかさを感じてきました。

暑くなり外に出る人も。

感じるままにみんなが踊っていたまさにそのとき、リキくん到着!

でもさすがパーな仲間、リキくんはすぐに踊りの輪の中へ。




頭で考えた常識、観念にとらわれ、それらに従い行動しがちな日々の中でそれらのものを取り払うこと。

思考のない意識状態(瞑想)に至る為には、自らの内にあるあらゆる感覚や感情を、あえて自然の流れにまかせて解き放つプロセスも大切ですね。

7:30 うたちゃんの農業実習&自家採種と貯蔵のお話


みんなが集まるのを待つまでの間、畑に入れる為の草刈りをして、動いて寒さを解消していました。


1 来年の畑の準備

収穫して更地になった場所で土の状態に応じて【めぐらせる】

下記のものを振りまく作業です


・生ゴミ 鋤き込むことさえしなければ継ぎ足していくことは大丈夫

・きれいになったコンポストや途中のコンポスト

・米ぬか、油かす

・落ち葉(木のエネルギー=強い)落ち葉はたくさんあるので使う。あと干し草も



2 冬の間の野菜たちについて

結球するものには地力がいる。(タマネギ、白菜、キャベツなど)米ぬかをふりまいてやるとよい。

タマネギは水がとても好きで水田の跡地などよい。また、植えるタイミングが大事。冬の間は小さい状態を保つ。年内にタマネギを大きくしすぎると春にとうだちして花が咲いてしまう、

すでに結球している野菜(巻いちゃってる子)は収穫しないと池田町では凍みて冬越しできない

寒さで腐る野菜は意外と多い。ex)サツマイモや里芋などは冷蔵庫だと温度が低すぎるのでお部屋に置いておくと良い



3 種取り

人参…収穫した同品種の人参を大きさ順に並べて、中間あたりのものを選び、葉の部分を切って土に埋め戻す。凍みないように肩まで埋める。

切った葉はチヂミやかき揚げにして食べると美味しい。(のちに、人参葉入りチヂミの差し入れが!とても美味しかったです)

なすやズッキーニなど…種取り用のものは大きくなるまで追熟させる。硬くなるまで置いておく。更に置くことで柔らかくなる。柔らかくなると種取りしやすい

ズッキーニは種が切れるのを避けるため、中心をやや外して縦半分に切る

身をスプーンでほぐして種をとりだす

(このとき、梅ちゃんがいつのまにかねじったスプーンが種取り用にぴったりでした)

ボウルに水を張り、ほぐしたものを入れる

ズッキーニの場合は水に沈んだ種を使うが、カボチャは水に浮くものを使う

選んだ種は、天日干しなどで完全に乾燥させて、紙袋に入れて冷蔵庫で保管(←一定の温度を保てるために)するとよい





健さんのお話

作物たちの自然法則について

春…冬の間の滞りをなおすため、アクの強い作物がとれる

夏…身体を冷やす作物がとれる

秋…寒くなる冬へむけての準備として甘い作物がとれる

冬…身体を温める作物がとれる

自然法則は理にかなっており、すべて繋がっている

時間軸をのばしてみて見るとよくわかる。まさにマクロビオティックの考え方。

「マクロ=大きな」「ビオ=生命」「ティック=術、学」

自然に即した命のあり方についてあらためて感じさせられました。

9:00 エコビレッジ@福島原発後の飯舘村のお話

講師 糸長浩司先生

日本大学 生物資源科学部 教授 工学博士

NPO法人パーマカルチャー・センター・ジャパン代表理事

NPO法人エコロジー・アーキスケープ代表

飯舘村後方支援チーム代表

3月11日の東日本大震災後、東京電力福島第一原発事故が発生しました。

そこから北西に離れた飯舘村は、20キロ圏外にありながら、放射線量が年間20ミリシーベルトを超す恐れがあると明らかとなった村です。

糸長先生はこの飯舘村においてエコロジカルな地域作り研究の一環として20年にわたり、集落村民と行政の恊働により「までい」な村作りに取り組んで来られ(までいは真手、じっくり、ゆっくりの意味の東北弁)

そして現在は飯舘村後方支援チームの代表として、様々な活動に取り組まれています。

今回は、東京電力福島第一原発災害による飯舘村の被害の実態と移住を含めた復興と再生の課題について、今の私たちにとって非常に重要なお話を語って下さいました。

●飯舘村でのこれまでの取り組み

20の集落(行政区)単位での地区別計画と行動、各地区への村からの活動費助成などによりスローライフや自然エネルギーをテーマとした村おこしをすすめてきた。

持続的かつ自立的な村作りにむけての取り組みとして

・デンマークの木製チップボイラー(福島県内では最初に導入された)を使用した地産地消の再生可能エネルギー設備の建設

・Iターンのクラフトマン体験教室づくり

・エコライフ学習センター(までいな暮らし普及センター)の設立

(ストローベイルの作業棟、キーホールガーデン、バイオジオフィルター池の設置など)

などを展開してきた。

これにより「エネルギーを減らし、地域風土に根付いて幸せに暮らせる健全な社会」の構築を目指し、日本のエコビレッジのモデルとして期待をされるようになってきていた。

●原発事故直後?現在の飯舘村での状況

事故発生?3/15までの間に福島第一原発周辺に住む南や東の人が多数、飯舘村に避難してきた。(最大で1350人超)

(この時点で国は、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム/SPEEDIによるシュミレーションデータを公表しておらず、また、飯舘村に避難指示もでていなかった)

飯舘村役場前で夕方から夜にかけて放射線量が急上昇(45μSv/h)

3/16?17 夕方に放射性物質を含んだ雨が降る

3/18 村としての集団自主避難の決定 村営の特養老人ホームは避難しないことを決定

避難によるホーム入居者の大きなリスクを避けるための決定。

3/20 避難所閉鎖(0人)村外からの「新たな避難者」の受け入れも終了。屋内退避地区圏内にある村民が避難を希望する場合、自己責任避難の対応をお願いする、という村の報告。

3/21 厚生労働省より飯舘村の水道水から1キロあたり965ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことが発表される(原子力安全委員会が定めた摂取制限基準の3倍超にあたる)

3/28・29 京大原子炉実験所の今中哲二助教らが飯舘村に入り、130地点で測定調査を行った。この結果南端地域の曲田の土壌からチェルノブイリ原発事故の強制移住基準を超える線量のセシウムが検出された。文科省の同時期の調査でも雑草などから高いレベルのセシウムが出ている。これを受けてマスコミは『飯舘村、チェルノブイリ並みの放射能汚染』と報道した。

その後村議会議員や村職員を対象として放射能等に関するセミナー等が開催された。4/10までは年間被曝量20?100mSvは大丈夫だとする説を村民は聴かされていた。

4/11 政府は飯舘村全域を「計画避難地域」に指定

7月初旬の段階で最終的には8事業所(老人ホーム、金型製作所など)、見守り隊(村内防犯巡回システム)を除いて村民全員が避難。事業所のスタッフは村外から通うため、緊急危難命令が出るまではとどまる選択。

現在はある種無法地帯と化している。本来0.6μSv/h超の場所は管理区域と指定されるが、同程度の場所で地産地消が行われている。

現在、国と村長による飯舘村の除染計画が進められている。飯館村は7割が山であり、うち半分が国有林である。いずれかの国有林の一角に、放射性物質を含む廃棄物の一時貯蔵施設を設けることを検討している。しかし海抜の高い飯舘村は相馬市や南相馬市などを流れる川の上流に位置しており、下流域の自治体も放射能汚染する可能性がある。それによる海への汚染の懸念がある。田畑は通常の除染のような表面剥離では済まない。土壌が柔らかいため放射性物質が深く浸透しているため深いところまで土を入れ替える必要があるがそれは同時に肥沃な農地をだめにしてしまうことをも意味する。核の最終処分場になってしまうのではないか?という話は20年くらい前から出ていた。コンクリートで覆ってしまえば村は本来の形をまったく失ってしまう結果になる。

●これからの課題と復興再生へのプロジェクト






復興再生プロジェクトとしての取り組み

・こどもの安全確保・疎開学校等の実施および企画…8月、飯舘村小学生たちの富士自然教育センター(静岡県富士宮市)でのサマーキャンプを実施

・「までい」な避難村づくり(災害エコビレッジ)、飯舘村の分村づくり…避難地である相馬地区などでの「避難むらづくり」を支援。いくつかにわかれた分村を交通や通信ネットワークでつなぐことでネットワーク型の飯舘村の再生を目指す 仮設住宅地近くに共同菜園や作業小屋を設置 飲食店などの移転開業した場所を村民の交流拠点となるようコミュニティ再生活動の支援。村民有志により立ち上げられた「負げねど飯館」との恊働

・村民の長期的健康リスク対応策…村独自の健康管理手帳の作成

・環境基本法の改正の提案…現在、放射能汚染問題は基本法上別扱いとなっているため、放射能による影響に対して長期的な補償を獲得するための基本法を早急に法制化する必要性を提案

・段階的帰還にむけた計画…放射能汚染のモニタリングと合わせた時間軸のある長期的視点での復興・再生計画が必要。将来の帰還にむけて、国は避難期間に応じて有期で土地を借り上げ保証金の一部として借地料を払うなどの方法をとるなど、移村の権利、還村の権利を法的に獲得するための法的整備の必要性を提案

パニック回避症候群、災害ガバナンスの不在、国民・市民・村民への情報の上位下達についてなど、実際に活動されている糸長先生が現場で感じていることについてのお話に、考えさせられることがたくさんありました。どこに住んでどんな状況にあっても、起きてしまったことに対してどう行動するのかは一人一人の手にかかっているわけであり、自立の心を持ち、一人一人が「答えを生きる」ことで国を動かすことに繋がるのではないかと思いました。

10:30 民ちゃんのブランチ


民ちゃんのお料理もこれが最後。いつもにも増してたくさん食べ、じっくり味わいました!


・ビーツ入りキルギスタン風サラダ

(今回のサラダは人参、ビーツ、キャベツにアボカドオイル。ビーツの色がとってもきれいでした)

・マッシュポテトのボンダ

(南インドの料理。じゃがいもマッシュしたものにひよこ豆の粉(ベスン粉)をまぶしてあげてあった。これにアボカドオイルをつけていただくと更に美味しさ倍増)


・ブロッコリーのペンネ

(チーズ、クリームを使わなくてもクリーミーな食感。大豆もなし。そのヒミツはカシューナッツペーストでした)

・セロリのタイ醤油いため

(しゅんだ厚揚げが懐かしみのある美味しさ!でもどこか異国の香りがして新しいお味)

・野菜たっぷりトマトスープ

(人参、大根、ジャガイモ、セロリ、しいたけ、パクチーなどなど盛りだくさんのお野菜)

毎回美味しい発見の連続だったお料理の数々。

民ちゃん、愛のあるお料理の数々を本当にありがとうございました!!





11:45 エコビレッジA エコビレッジのお話


講師 糸長浩司先生

ブランチを挟んで引き続き糸長先生のお話です。2コマ目は、大学でのパーマカルチャーに関する活動や、これからの新たな価値観を持った暮らし方についてのお話でした。

藤沢市にある日本大学のキャンパス内に研究棟を持ち、学生の皆さんと共に作ったエコビレッジ(ガーデンや建物、生物による汚水浄化システムの開発など)を多数、紹介して頂きました。

私たちの生活というものは何かの犠牲の上にあり、経済成長に頼った豊かさの追求、市場原理に依存したシステムといったものの行き詰まり感が急激に高まりつつある中、今までの価値観を超えた新しい概念を模索する動きが世界各地で起きていた。

そんな中、今年3月に日本では世界的に類を見ない原発事故が起きた。

大規模なパラダイムの転換で日本を変えていけたら、それはとてもすごいことだ、と先生。

厳しい状況下において生き残るためにエコビレッジ等を一部の人で作ったところで世の中は変えられない。

社会から孤立して隠遁生活をするのではなく、自給性・自立性・自律性をもって〈共〉に暮らす在り方が大切。

●経済そのものを社会に埋め込む脱・功利主義による社会

経済発展なき社会生活を考えるために、経済そのものを社会に埋め込む「脱功利主義による社会」の提案=(経済を社会に組み込むこと)

脱(経済)成長による社会の構築として、柄谷行人さんによる、商品交換、再分配、互酬、共同経済社会の4つの形態を紹介。

商品交換=労働力を商品として提供し報酬を得る形態といえる 再分配=税金の仕組み

 互酬=贈与、返礼共同経済社会=エコビレッジ的なもの

これらを踏まえて社会の中で交換の仕組みを進化させていく必要がある。

●ギャップダイナミックスと多層なランドスケープデザイン

エコビレッジは、現在のようなエネルギーが転換期を迎えている時代の新しいライフスタイルとして各地に存在している。エコビレッジは多様な層の自然と人間の共存状態をつくることを目標としている。

●トランジションタウン運動 Transition town activity

石油にかわる暮らしの展開、ローカライゼーション

●新・定住革命

人類はそもそもノマド(遊動人)だった。農村部などに移住してきた人々(ノマドを含め)を、排他的にならずに受け入れる場=(歓待の場)を創造することが大切であり「新・定住革命」として、○○にずっと住む、という重いものではなく、人々にとって、軽い定住の場を作っていければよい

「軽い定住の場」という考え方でもいいんだ!と、放浪癖の私としては感動しました。



デビッド・ホルムグレン著 「Future Scenarios」からの紹介によるグラフでは、(創造的な対応)としてパーマカルチャーが位置づけられていました。

原発事故以降、「再生可能エネルギー」について語る人が増えたけれど、ひとことに「再生可能エネルギー」について語るとはいえ、よく考えてみると人々の認識の違いがあると感じてました。

(テクノロジー安定時代)の曲線は「グリーン経済」と言い換えることができ、こちらを支持する人々は「再生可能エネルギー」をうまく利用することで、現行のシステムを維持することが十分に可能だと主張する「ハイテク」志向の強い曲線。

一方、(エネルギー下降時代)の曲線は「パーマカルチャー」的な世界。こちらを支持する人々は、エネルギーが下降していくこと(ダウンジングの時代)は不可避であると考えている。現行システムを今のまま維持することは不可能であり、低エネルギー化に即した社会変革が不可欠だと考えているし、技術的なことについては「ローテク」志向が強い曲線。



(テクノロジー無限成長時代)を否定しているという意味では同じであり両者とも「地球における無限成長はない」という事実を見据えているといえるけれど、しかしながらその間にある溝も大きいので、社会が大きく変革の方向に向かうためには、グリーン経済的考えを持つ人たちとパーマカルチャー的考えを持つ人たちの間をもっと埋めていけるように互いが理解しあうことが必要なのではないかと感じました。




13:30 【宿題】ビジョン発表(1人4分程度)


9期生それぞれが自分のビジョンについて語る発表の時間でした。
(多少違っていたらごめんなさい)


ちほちゃん 近所に住まう子供から老人が集えるような場所づくり 

このみちゃん 大好きなハワイの空気あふれる暮らし 

ハリソン 興味のおもむくことにリンクしながら作曲活動 

リキ君 地元のつながりを大切にした取り組み 

タカちゃん 麻の普及活動 

メグちゃん 新生活にむけて取り組む様々な具体例 

エモケー 土地を取得した後のパーな取り組み案 

ホーリー 魔女的生活のすすめ 

マングーさん 家族とともに考えるパーマカルチャー的暮らし

みっちぃ 自然と人のつながりを重視した今後の生活プラン 

リック 山の中でのパーマカルチャー的暮らしのデザイン 

仙人 人生を楽しく生きること 

まーさ 地に足をつける生き方、海外等生活してみたい場所への思い 

私 パーマカルチャーを普及させる

大ちゃん 持続可能な映像作家であること

こうちゃん 森ではじまり森でおわる暮らし 

仁くん 大学生活での環境に関する取り組み 

のりちゃん 自然暮らし工房ののビジョン
 


健さんの言葉

道が定まると醸成して発酵し、形は変わらないでいられる(腐らないでいられる)



道がふにゃふにゃだと変に腐ってしまう!でこぼこな道ならば何度でも整備しなおして、自分自身の足で道をしっかりと踏み固める作業を頑張ろうと誓いました。

15:00 ふりかえりとまとめ

9期生だけであつまる最後のふりかえりの時間。

みんなの意外な一芸や縄文ハウスでの夜の宴に、いつも以上に心があたたかくなる時間をたくさん感じられました。

今年は震災や原発事故、様々なことが起きて、そんなときに糸長先生のお話を聴けたことはとても貴重な時間でした。




2011年、パーマカルチャーを学ぶのを決めたことに自分の意志とは関係ない何かの導きのような不思議な気持ちをずっと感じていました。

健さん、朋子さん、梅ちゃん、詩ちゃん、民ちゃん、9期生のみんなに逢っているときは

自分を思いのまま楽しんで、シャンティクティは気付けば私の「心のふるさと」になっていました。

私にとって、おじいちゃん(!)やお父さんやお母さんやお兄ちゃんやお姉ちゃんや妹や弟のような存在のみなさんと出逢えたことに

心から感謝しています。

本当にありがとうございました。

次回はギャザリング。それぞれの発表に向けて頑張りましょう☆

レポート:ひーちゃんでした

ホーリーが作った卒業アルバム