2006.8.27

8月26日(土)くもり時々晴れ

補講 スーさん

見学 もえちゃんの旦那さん

2日目から参加 雅清さん

残念ながら欠席 淳ちゃん なみ江さん ひかるさん

 

<スケジュール>

13:15 シャロムヒュッテ集合

13:30 オリエンテーション

14:00 建築実習

17:00 温泉

18:15 夕食

19:00 セルフケア 操体法

22:30 終了 交流会

23:30 就寝

 

14:00〜 建築実習 

材の刻み…前回終わらなかった梁の刻みの続きを全員でしました。

軒桁の垂木を受ける部分の加工

屋根の勾配、垂木の大きさ(1寸5分)に合わせて墨を付け(1尺5寸ピッチ)、ノコギリとノミを使って欠きとる。

 

土台作り

土台とアンカーボルトを連結して固定する

土台の外面の位置をアンカーボルトが真ん中に来るよう大体の目安で決め、外面を基準としてアンカーボルトを通す位置に墨を付ける。

その前に、コンクリートの基礎の場合はアンカーボルトが斜めになっていたらまっすぐに直す。

でも今回はハンチクなので、直そうとすると下が崩れてしまうのでやらない。

場合によっては座彫りする。

刻みもほぼ終わり、いよいよ明日は棟上です!

 

17:00〜 温泉

車で「ほりで〜湯」へ。夕食前に建築作業で流した汗もきれいさっぱり

 

18:15〜 夕食

今日の夕食は「ダルバート」。ネパール料理で、ダルは豆を使ったスープ、バートは米を意味するそうで、ネパールの定食だそうです。ごはんに豆のスープと数種類の惣菜をかけて右手で混ぜて食べました。大人になってから手でご飯を食べるなんてことは初めてで、最初は抵抗がありましたが食べ始めるとだんだんと慣れてきて、まず手で食べてそのあと口で食べているような2度食べているような感じがして新鮮な感覚でした。

 

このあと操体法を指導してくださる、藤田政弘さん(ヒロさん)も一緒に食事をしました。みんなで簡単な自己紹介をし、なごやかな雰囲気での食事でした。

 

 

19:00〜 セルフケア 操体法

講師:藤田政弘さん(ヒロさん) NPO法人世界快ネットワークで活動

 

操体法で体のケアをしよう

操体法…体を前後左右に動かしてみると動かしにくい方がある。それは体にゆがみが生じているからで、体を動かし易い方に動かすと結果そのゆがみや痛みがなおるという運動療法。

 

実際にまどかさんを被験者にして、体の問題を解決しながら行う。

●体のゆがみを見る、立った状態でうしろから左右の耳の高さ、肩の高さ腰の高さが同じかどうか見る。高さが違うとバランスが崩れているということ。操体法を行ったあともう一度見て、これが変わったかどうかを見るので覚えておく。

 

@仰向けに寝る。かかとを下へグーッと押し出すように伸ばす。どちらが伸ばしやすいか?気持ちがいいか?伸ばしやすい方を次のやり方で伸ばす。

 

ア.大きく息を吸う

イ.息をはきながらかかとを押す

ウ.はききったら力を抜かずもう一回息をすう

エ.すいきったところで息を止めて緊張を味わう

オ.息をはくと同時に脱力する

カ.大きく息をすってため息をひとつつく

 

●動きと呼吸を合わせてやること。息をはきながら足を伸ばしていく。

脱力することが非常に重要。最大緊張と最大弛緩。全部の細胞が深呼吸をし直すことを目標に、末端までしっかりと連動した操体を目指す。

 

●伸ばしにくかった方の足を伸ばしてみると、少し伸ばしやすくなっていた。

このように、伸ばしやすい方の足を伸ばしていると、伸ばしにくい方が勝手に伸ばしやすくなってくるというのが操体法の基本。

 

外から見ていて右の方が伸ばしやすそうに見えても、本人が左の方がいいという感覚だったら快感覚に気づいてもらうために本人の感覚を優先する。

 

●決して100点を取ろうとしないこと。60点でちょうどいい、良い加減(いい加減?)でいい。100点を取ろうとしてがんばりすぎると、そのことでまた他のところが悪くなってきてしまう可能性があるので、あんまりがんばらない。

 

A膝の裏の圧痛を取る。仰向けで膝を立てる。膝の裏に手を入れ、押すと痛い部分を探す。この痛みを取る操体。膝を立てた状態で、つま先を上げ左右に傾ける。大きく息をすって、はきながら傾けやすい方に足先を傾けていく。パートナーがついて足を持って傾けようとする力に抵抗する。息をはききったら今度はすう。すいきったら息を止めて少し緊張を味わって、吐くと同時に脱力する。大きくすってため息をひとつつく。

 

●つま先を上げるだけで痛みが取れることが多い。

 

●操体が終わるごとに必ずため息をつく。ため息をつくことで体の中の毒を吐き出す。

 

●人間の関節は8方向に動く。前後左右、左右の回旋、上下に伸び縮み。この中でどの方向に動かすと気持ちがいいのかを探す。どこにも動けない状態が八方ふさがりで、その時に取った姿勢が一番気持ちが良い状態と考える。

 

 

B膝を立ててそろえた状態で左右に倒す。大きく息をすって、はきながら気持ちが良い方向に倒す。パートナーは倒そうとする力に抵抗する。はききったら今度はすって、すいきったら息を止めて緊張を味わう。息をはくと同時に脱力。大きく息をすって、ため息をひとつつく。

 

Cうつ伏せになって片足の膝を曲げて足を内側と外側に倒す。やりかたはBと同じ。

●足首の動きと仙骨の動きがスムーズに連動しているか注視する。

 

Dうつ伏せになって片足の膝を曲げて足首を内側と外側に回す。やり方はBと同じ。

●補助するパートナーの位置も重要。必ず相手の力を正面で受ける位置を取ること。

操体法では治される側と治す側があるうちは、幸せにはなれない。治される側と治す側の壁を無くそうというのが目標。治される側と治す側が同時に良くならないとだめだという考え方なので、治す側も正しい位置で抵抗すること。あんまり変な姿勢で受けると、治す側の状態も悪くなってくる。

 

●全員でパートナーを組んで実際にやってみた。そうすると本当に痛みが取れたり、動かしにくい方にも動かせるようになったりした。日々の生活の中で継続してやっていくと、体のゆがみがなおるような気がした。

 

操体法には、上の5つの他にも上半身の動きもあるが、下半身を整えるのが基本。下を調整することで全体が整っていくという考え方。

 

 

●「般若経」

仏教の「般若心経」を写経すると気持ちがいいのと同じように、これをやると同じ境地に辿り着くという思いで「般若経」と名づけられた操体法。これも上の操体法と同じように呼吸を合わせて行う。

 

@直立姿勢から、両手を水平にゆっくりと上げていく。どっちの手が上がりやすいか?上げにくいほうの足に体重をかけて両手を上げてみる。大きく息をすって、はきながら両手をゆっくりと水平まで上げていく。遠くへ手が伸びていくような気持ちで。息をはききったら今度はすって、すいきったら少し緊張を味わって、はくと同時に脱力。大きく息をすってため息をひとつつく。もう一度体重を平衡にして両手を上げてみると、上げにくかった方も上げやすくなる。

上げにくいほうがない人は、体重の移動なしで行う。

 

A右手を上げて左手を腰に当てて、右のわき腹を伸ばす。左手で腰を押すような感じで。

逆もやってみて曲げて気持ちがいい方を呼吸を合わせながら行う。

 

B体を前後へ曲げる。足を肩幅より少し開いて、曲げやすいほうに息を吐きながらゆっくりと曲げる。顔が最後に下へ向くように。ちょっと緊張を味わって、顔から起こして最後は背骨を骨盤に乗せる。このあと後ろに曲げてみると曲げやすくなっている。

 

C体を左右に回旋する。回旋する方の足に体重を乗せて、それを軸に回旋する。目線は同じ高さで。回しやすいほうを行う。息を吐きながら回して行き、体が伸びきったら息を吸う。息を止めて緊張を味わって、息を吐くと同時に脱力する。大きく息を吸ってため息をひとつつく。

 

D三呼一吸。足を地面に打ち付けるように足踏みをする。呼吸は「ハッハッハッ、スーッ」と3回吐いて一回吸うを繰り返す。50回足踏みをする。

 

E体の伸び縮み。背筋を伸ばしてつま先立ちをして、息を吐きながら手を上に伸ばす。吐ききったら息を吸って、吸いきったら息を止めてちょっと緊張を味わって、息を吐くと同時に脱力してバサッーっとしゃがみこむ。大きく吸ってため息をひとつつく(しゃがんだままでも立ってからでもよい)。

 

 

セルフケアとパーマカルチャーの関係について梅さんからのメールを抜粋しました。

 

パーマカルチャーというのは、自分の手で自然と調和した暮らしを自分で作るための

体系だといえます。

そこで必要になるのが、自然を読み取る技術と暮らしに関わる衣食住&医です。

見方を変えると、生きる力を養い、自然や人と助け合って生きるための力を培う

体系だといってもよいでしょう。

 

創始者の一人、ビル・モリソンは、どこへでもはだしで出かける頑健な身体の持ち主

だったためか、彼が書いたパーマカルチャーの教科書にはセルフケアに関わる項目が

出てきません。でも、自分でできることは、なるべく自分でできるようにしておくことが、

いざという時に役立ちますし、本当の意味での生きる力を育むことにつながります。

 

こうした意味合いで、安曇野塾では衣食住に加え、自分や身の回りの人たちの健康を

維持する基礎的な技術としてのセルフケアを講座に取り入れています。

身体のことや食べ物のことなど、すべてのことが人任せになっている現代の暮らし。

でも、操体法を学んだり、小さな家庭菜園を始めることが、自分の手で暮らしを作る

きっかけとしてとても役に立つことだし、身近な人の身体を整えたり、作った作物を

あげるということは、パーマカルチャーの倫理に謳われている「人への配慮」、「余剰物の分配」

にあたることでもあります。こうしたことが、自分の周りの人たちとのうれしいつながりを作り、

自分たちの暮らしを支えあうコミュニティを作っていくことにもつながるでしょう。

 

コミュニティを作るということはちょっと難しくて、なじみのないことのように感じるかもしれ

ませんが、いつでも助け合える仲間を作ることだと気軽に考えればよいと思います。

 

 

●操体法に関する参考図書

 

○基本を知りたい方向け

・新快医学 瓜生良介著:快医学の基本的な考え方や実践方法がわかりやすく書かれています。

・快療法 瓜生良介著:操体法をはじめ、様々なセルフケアの方法がイラスト入りで解説されて

 いる実践ガイドです。

○もっと詳しく知りたい方向け

・万病を治す妙療法 橋本敬三著

・身体の設計にミスはない 橋本敬三著

どちらも、操体法を創出した医師 橋本敬三先生の著作です。

身体の仕組みの解説や、操体法の考え方と実践の方法が解説されています。

 

レポート まもる