森の子とは

森の子の活動イメージ

森の子は、安曇野市穂高有明(豊里)で野外保育をおこなっている小さな園です。

特別な園舎は無く、子どもたちは一日を野外で過ごします(強風などで危険な時をのぞく)。雨の日はカッパを着て雨の日ならではの遊びを楽しみます。寒さの厳しい冬はペンション・シャロムヒュッテの一角をお借りして保育をおこないますが、基本的にはスキーウェアを着て野外で過ごします。

林の中の小さな『森の子フィールド』には、手作りのテーブル、いす、ブランコ、木棒(木製の鉄棒)、コンポストトイレなどがあり、ここでは木工作やお絵かき、おうちごっこ、絵本の読みきかせなどをして過ごしています。またそのほかにも、子どもたちは森の中のあらゆるもので自由に遊びを展開しながら、自分たちで考える面白さを体験しています。

週一回の調理実習は焚き火の火おこしから。お味噌汁やカレー、季節の料理(よもぎもち、朴葉もち、カボチャスープなど)を子どもたちが包丁を手につくります。

平成29年度は、保育者3名、保育補助者4名、園児25名。少人数で1人1人の子どもたちを大切にしたきめ細かな保育ができます。日常的に異年齢同士で関わりあうので、子どもたちにも思いやりの心が育ち、困っている小さい子に大きい子が自発的に手を差し伸べたり、または叱ったり・・そんな光景もよく見られます。

共同保育による運営の形を取っており、重要事項は保護者と保育者が話し合いながら決定しています。

今、日本の子供たちは昔に比べると、極端に自然に触れることが少なくなりました。緑がいっぱいに見える地方においてもそれは同じです。環境先進国と言われる北欧では野外保育を行う園は珍しくありません。子供たちと自然との乖離が心配される日本にも、このような野外保育が必要とされているのではないでしょうか。たまの遠足ではなく、毎日の園生活の中で五感をフルに使って感じとっていけるのは何にも代え難いことです。

森の子の3つの柱

家族のような集まりから始まった園なので、創設時にははっきりと掲げられる理念はありませんでしたが、これまでの運営の中で何度も話し合い、試行錯誤するうちに浮かび上がってきました。これが守られなかったり、変えられた時、森の子が“森の子”でなくなってしまうくらい大切な基本です。

森の子の基本理念 1.園舎を持たず、野外中心で活動する 2.保護者と保育者が共に運営する 3.子どもの育ちを通じて、保護者と保育者が共に学びあう

1.園舎を持たず、野外中心で活動する

森の子は、園舎を持たずに基本的に野外中心で活動しています。
一日中野外にいることで、自然の豊さ、厳しさ、四季の移り変わりを肌で感じ体験でき、それらから得るものを大切にしています。森の一日一日の変化を肌で感じる事は、五感を育み、人間も自然の一部であることを実感し謙虚さを身につけさせてくれます。楽しい体験もさることながら、厳しく辛い体験からも子どもたちに必要なものが得られると考えています。

周辺の野外保育で園舎がないのは、2014年現在森の子だけです。(参考:よくある質問「Q5.ほかの野外保育との違いは?」

共同保育のイメージ

2.保護者と保育者が共に運営する

森の子は、保護者と保育者が共に運営し、園を創り上げています。それは子どもたちの育つ環境を保護者と保育者で力を合わせて整えていくということ(森の子の共同保育)です。運営に関する重要事項は、すべて保護者と保育者の話し合いで決定します。実際には、主に保育の運営を保育者が担い、それ以外のことを保護者が担っていますが、時々保護者もお母さん先生・お父さん先生として保育に関わることもあります。
これは子どもたちにとっても、いつもの先生や自分のお母さんお父さん以外に心と体を委ねることができる大人がいるということになり、あたたかい支えとなっています。

3.子どもの育ちを通じて、保護者と保育者が共に学びあう

森の子は、保護者・保育者が子どもの育ちを通じて共に学びあう場でもあります。
保護者は保育補助や保育見学、懇談会を通じて、自分の子どもや仲間の子どもの成長を体感することができます。また、園での子どもたちの同じ姿を見ながら保護者・保育者共に運営で意見を出し合い、深く話し合うことでお互いの理解を深めることができ、自分自身の気づきも得ることができます。これらの経験を通して子育てに対する考えも深まるのです。

子どもたちの心と身体が作られる3年間を森の子で過ごすことは、その後の子どもたち自身だけではなく、寄り添い見守り続ける大人達の今後にも大きな意味を持つのではないかと私たちは信じています。

森の子のはじまり

1998年の末頃、0〜3歳の子どもをもつ母親たちが今の森の子フィールドで週1回のお散歩会をはじめました。
仲間と子どもたちとでこの森を歩くうちに「こんな素晴らしい環境で子どもを育てていきたい」という想いがそれぞれの胸に芽生えました。そしてデンマークの森の幼稚園や鎌倉の自主保育を参考にし、松本短期大学の先生の協力を得て2002年に「自然保育『森の子』」が創設されました。

当初は数人の母親たちの「野外で保育をするのが気持ちいい」という直感から始まった園ですが、その頃の仲間共通の想いは“創造力と想像力を育むこの野外で、子どもたちが活動できる場をみんなで作りたい、園に預けっぱなしではなく立場の違いを超えて一緒に子育てを支え合っていきたい”というものでした。この想いは年月が経ち人が変わっても受け継がれています。

平成27年度

保育者数 保育者3名 保育補助者4名
在園児数 25名(年長10名/年中7名/年少8名)
保育日時 月曜日~金曜日/9:00ごろ〜14:00
場所 安曇野市穂高有明のシャロムヒュッテ周辺の畑・林(お散歩)、夏は烏川なども
保育料・長期休暇 近隣の幼稚園と同程度