BeGood Cafe Azumino Vol.19 レポート

「コミュニティライフにようこそ!〜米国のコミュニティ先進事例〜」


今年度第一回目の今回は、パーマカルチャーセンター・ジャパン事務局長の
設楽清和さんを迎え、1年間の留学経験から持ち帰ったアメリカの持続可能な
コミュニティ作りの先進事例報告をしていただきました。

そして農業体験ワークショップでは安曇野で有機農業に取り組む
安曇野地球宿プロジェクト、津村農園、おぐらやま農場の協力で、
お米、雑穀、トマト、りんごの栽培に挑戦しました。

2日目は天気はあいにくの雨模様でしたが沢山の出逢いと交流が生まれました。

■2006年5月6日(土)−7日(日) 写真をクリックすると大きな画像になります。

5月6日(土)
13:00−14:00 受付


13:30−14:00 ビデオ上映『パーマカルチャー』

場所:シャロームヒュッテ サンルーム 

2006Be Good Cafe安曇野の第一回、「コミュニティライフにようこそ!〜米国のコミュニティ先進事例〜」の導入は『パーマカルチャー』についての基礎知識を得るためのビデオ上映から始まりました。レポート担当小山にとっては初めての言葉でしたので、このような導入がありがたかったです。自然と共生して生き生きとした暮らしをしている人々が印象的でした。

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「パーマカルチャー」は永続的に(Permanent)維持できる、農業(Agriculture)の知恵、またそれが文化(Culture)まで包括したライフデザインそしてライフスタイル。(造語)永続可能な農業や暮らしの知恵、そして農業だけでなく、畜産や建築など、暮らしすべてを含むライフデザインまで広がるオーストラリアから始まった暮らしのスタイル。
オーストラリア東岸ブリスベンで1974年にビル・モリソンが体系化した。
キーワードは、循環する、生態系を生かした、無駄のない、これまでに培ってきた農業の知恵を生かしたものであること。そして恒久的に続けることが可能なシステムであること。 

いくつかの例が紹介されている。

・  ハンソンさん−食事の支度はまず家の周りの農園に野菜を積みに行くことから始まる。冷蔵庫の中はすべて自給自足、買ってきたものがない。

知恵の例 
@にわとりを飼って糞と土が混ざることにより、自然に堆肥を作る。
Aバナナで農園を囲むことにより、バナナの大きい根によって養分が外に出るのを防ぐ。
B鳥やカエルが住みつくようになることで、作物に害虫を寄せ付けなくなる。

         バリーさん−コミュニティ、「クリスタルウォーターズ」(81世帯220人)で水道・電気のない循環型の家に住む

知恵の例
@高い天井の上に窓を作ることで、部屋の中の暑い空気が外に出る。家の中へはしだなどの植物を通った風が自然と入る。天然クーラー。
A雨水をためて活用。
Bバスルームなどの排水をそのまま外に出し、野外の植物を潤す。
C太陽光発電。

         「マレニー」−Dead Town(過疎化していた町)が再生された(女性活動家:ジル・ジョーダンが始める)

      コンセプト−一人ひとりの能力の発揮が町を活性化させ、未来を信じる人生を作る。

・生協を作ってオーガニックフードを流通。共同出資。

1987年クレジットユニオン創設−パーマカルチャーを実現させようとする人には貧しかったり新参者で担保がなかったりしても融資する。

・地域通貨を流通させる。


14:00−15:00 オリエンテーション

 



15:00−17:30 米国のコミュニティ先進事例
           講師/設楽清和(PCCJ事務局長)

 

『米国コミュニティ先進事例』 レポート:村松知子 

      今年度のBe Good Caféでは「コミュニティ」がテーマだそうだが、パーマカルチャーの視点からコミュニティを追い続けている設楽氏の講義から、それははじまった。

      設楽氏によると、パーマカルチャーの最終目標が「コミュニティづくり」にあるという。そしてこの「コミュニティ」というのは、単に人間だけのものを指すのではなく、「地球」にとってもいいコミュニティであることが、パーマカルチャーにとって重要な視点であると述べられていた。またさらに個々の人間存在の内にある「内なるコミュニティ」という視点についても含めつつ語られ、社会の目的を果たす道具として人間が存在するのではなく、あくまで「人間の本質を成就する場」としての「コミュニティ」ということが設楽氏の語る「コミュニティ」である。


●米国の事例から 失敗例と成功例

 現代は、西洋型の資本主義、グローバリゼーションによって「お金を産みだす為に」「金持ちがより金持ちになるために」地球上のあちこちのコミュニティが破壊されている。一部の人間が富を独占し、略奪によってそれはなりたっているともいえる。人間はコミュニティのなかで、コミュニティとともに生きてきた存在であったが、それが現代では、欲望のために失われてきている。 

<カナダ:イヌイット>

カナダの先住民族であったイヌイットはかつて地域の自然と密着して過ごしてきたが、今は政府によって海での漁が禁止されたため、役場の人間が配布する鮭を分配されている。本来は、自分たちの手で狩猟が行われ、それをさばき、祭りを行うことで、自然やコミュニティとの一体感を獲得していたのが、現在では形骸化してしまっている。

  富の格差は、アメリカで最も先鋭的に現れているともいえ、若者たちはコミュニティの一員であるとう感覚そのものが失われてしまっている。コミュニティを失ったとき、ひとはコミュニティの原点である自然の中に自分のよりどころを求めようとする。 

<ザ・ファーム>

ザ・ファームはヒッピーたちがつくったコミュニティで、スクールバスをねぐらとしていた。自然回帰をめざすが、コミュニティへの十分な理解がなかったため、継続しなかった。 

Sandhill Farm

Sandhill Farmは、わずか4つの家族からなるコニュニティであるが、アメリカでコニュニティづくりのムーブメントの中心的役割を果たしている。1970年代のヒッピームーブメントのときに、レイヤード氏が中心になってつくられた。

ここでは自然が与えてくれる恵みをひとつひとつ手作りで加工品にしていて、そうした自然からの恩恵を常に意識して生活を営んでいる点と、より多くの人たちにコニュニティについて学んでもらおうと自分たちのコミュニティづくりについて冊子をつくり「発信していく」ということを意図的に行っている。 

NY:ガウスコミュニティ>

 大きな家を5軒買い取って、100人が共同生活をしている。小人症の女性が中心となっていて、「Every Thing is OK」というリサイクルビジネスを行っている。都会では、ゴミが多いが、一方でそれは資源にもなる。都会であるからこそできることもある。ここのコミュニティ・キッチンでは毎晩みなが集って夕食を共にする。そこでその日のできことや相談ごとなどお互いが抱えている問題を共有している。都会では、孤立し、他者に弱みをみせることが不利益になることが、ここは自分のそうした弱さや問題を抱えてくれる場となっている。自分の全てをさらけだせる。それは意識してそうしたものを受け止めようと努力しているコミュニティであるからこそ可能であるともいえよう。

NY:リズ・クリスティーナガーデン>

 コミュニティの再生を目指してつくられたガーデンで、コミュニティ感覚を取り戻すために、共同管理・共同作業を行っている。もともとは、「どうやったらNYが安全な街になるか」という問いが、「コミュニティガーデンを通してお互いの信頼感覚を取り戻す」という動きにつながっていった。ガーデンはまた「自己表現の場」としても機能している。

 こうした「みずからの内にあるもの」と「外の世界」が一致したときに、ひとは真の幸福を感じると設楽氏は言う。

  

<ニュージャージー:アイル>

 ここでNPOを主催するマーティン氏は、罪を犯した若者たちに大工の技術を習得させて、廃墟であったビルを美しい住居に再生させるのをサポートしている。またカード社会の問題に対しても、「どうやったら借金をしないで生活できるか」というプログラムももっており、若者たちの生活をいかに支えるかを主眼においている。

 若者たちのコミュニティ「ダンシングラビット」では、インカムシェアリングといって、それぞれが得た収入をみなで共有するという取り組みを行い、格差を生み出さないようにしている。またシングルマザーたちは、母親が仕事に出ている間の子どもの安全を確保するために、お互い顔見知りのコミュニティに住むことで安心して仕事にいける環境をつくりだそうとしている。 

NY:イサカ>

 設楽氏が訪れた2030のコミュニティのなかでもっとも先進的なケースがイサカである。

イサカは氷河でできた自然豊かな地形にめぐまれた場所にある。コーネル大学、イサカ大学のふたつの大学がこの都市にはあり、イサカコミュニティはこうした地元の大学とも連携をしている。
 「イサカアワー」という地域通貨が使用できて、
20ドル払うと30ドル分の地域通貨がもらえる仕組みになっている。地域通貨やイサカについては、安曇野パーマカルチャー3期生の増田さんがまとめたものもあるのでそれを参考にしていただきたい(http://www.ultraman.gr.jp/~perma/200511.htm)。 

 

 イサカではグローバリゼイションの波も抑えられていて、マクドナルドやケンタッキーといった大型チェーン店が街にはひとつもない。Green Star というコープでは、オーガニックなものしか取り扱っていない。また店は、コニュニティの情報交換の場としても機能している。ある古本屋では、100%地域通貨が使用でき、街の図書館のような役割を果たしているという。

--------なぜイサカがエコビレッジとしてこれだけ成功したのか----------

 これについて、設楽氏はまず「世界を深く知ろうという人が多くいうこと」「新しい持続可能な社会をつくるというミッションを果たすために、自分たちのコミュニティでいろいろ試したことを世界に向かって発信していこうとしている姿勢」をあげている。街で店をやっている人は、自分たちの店が「どのように街づくりに貢献できるか」といった視点を持っていて、ただ利潤を追い求めてはいない。また、コミュニティーサポーティッドアグリカルチャーでは、消費者が作物生産者のところに通って手伝い、だれもが消費者でありながら生産者でもあるということを可能にしている。消費する側だけにアイデンティティを限定するのではなく、参与する気持ちがあれば、何かを生み出すことができること---これが

内なるコミュニティの感覚を育む土壌にもなっている。

 

 イサカではまた共同体の「コンセンサス」を大事にしていて、全ての人が納得のいくように徹底的に話し合いをしていく。このコンセンサスづくりのためには、そのための「教育と日常」が必要であり、たとえば、議題についてのテーマを必ず前もってメンバーひとりひとりに知らせておき、情報に偏りがないようにしているという。そして日頃からの信頼関係がなにより話し合いを行っていくうえで彼らのベースになっている。 

<カナダ:ホリホック>

設楽氏いわく「ホリホックには、あるべきものがあり」「自然のなかにありながら、そこにいるだけでどのように生きられるか感じることの出来る場」であるという。究極のなにかがそこにはありそうだ。

イルカやラッコに囲まれた島に世界中から癒しを求めてやってくる。アンドリューワイル氏などのワークショップのほか、ヨガや瞑想のプログラムもある。 

 

 これからのコミュニティづくりについて、設楽氏は「村をつくるよりも、まず人と共に生きることを学ぶことが大切である」という。ホリホックはそのような場として癒しと学びの両方を兼ね備えている。確かに、そのような基盤があってこそのエコビレッジではないかと筆者も思った。自分たちが何を目指しているのか、どんなヴィジョンをもち、何を共有しようとしているのか、地球との関係、他者との関係、内なる自分との関係を見つめなおし、まずは知ることが「エコビレッジ」という外的な器をつくるよりも先なのかもしれない。

自然と人と自分の境界がどこまでもゆるやかに心地よくある状態を、肌をとおして感じていく癒しの場と、ともに生きることを学ぶ場が、今われわれにとって必要なのかもしれない。

                                          レポート:村松知子 

レポート有難うございました。

レポート素晴らしいですね。忘れてしまったことがよみがえってきました。
人間には素晴らしい能力があるんだって改めて感じます。ライターをやったら生きていけるような気がします。
いやはや素晴らしい。

一番難解な部分のレポートが いち早くアップできて素晴らしいの1語につきます。 有難うございました。臼井記


17:30−19:30 温泉ツアー
18:30−20:00 夕食


20:00−21:00 自己紹介オープンマイク


21:00−22:00 夜のフリープログラム


          ・欧州のエコビレッジ報告/永井藍子

・訪れたヨーロッパの8つのコミュニティ/コミューン/エコビレッジの事例紹介
                       (名称、メンバー構成、活動、特徴など)
◆参考-----------------------------------------------
@ecolonie(france)
エコツーリズム、エコレストラン、伝統的な建物物のリサイクル
有機農業、コンポスト、ヨガなどのワークショップを含むサマーキャンプなど

http://www.ecolonie.org/html/
Ala lune nette( 〃 ,1996)
福岡正信さんの自然農法を取り入れた農園、
コンポスト、その他アクセサリー、自然素材のサウナ作りなど

http://economads.com/log20010608-20010714.php(紹介ページ)
Blongo mai(swiss,1973)
有機農産品、畜産物の販売、移民支援など
Ctorri(italy,1989)
エコツーリズム、サマーワークショップなど

http://www.torri-superiore.org/
Demmous(france,1949)
不用品の回収と販売など
(キリスト教系の、ホームレスの自立支援をする団体
なんですが、私が行ったところは東欧やアフリカ方面
からの移民が多かったです)

http://www.emmaus-france.org/(仏)
Ewawa vox(germany)
アーティストのコミュニティで、現在は特に活動なし
ヨガのワークショップなど
Fclub99( 〃 ,1999)
マクロビオティック、リサイクルマテリアルで作った建築、ワークショップなど

http://economads.com/log20010819-20010910.php(紹介)
Gsieben lienen( 〃 ,1993)
ストローベイルハウス、ワークショップなど
(ドイツ政府のボランティアプログラムの派遣先に登録されているエコビレッジ)

http://siebenlinden.de/(独、english verあり)
---------------------------------------------------------
・それをふまえたヨーロッパのエコビレッジの現状、問題点・課題などの自分なりの考察


5月7日(日)
07:00−08:00 朝のフリープログラム

週末はお世話になりました。
自然農見学と実習レポート担当の田島です。

勉強も何もなしで、何だかよさそう、楽しそう、おいしそう、で参加してみたら
素敵な事がいっぱい待ってました。
自給自足、やりたいけど一人では限度があるかなぁと思ってましたが、
今回のテーマ、「コミュニティー」の話を聞いてから・・・・
一人じゃなくて人が集まればいろんな事が可能なんだ、
そんなコミュニティーが作れるんだという事に改めて気づきました。
一人で完結するのではなく、他と伝え合う「コミュニケーション」。
設楽さんの話された「内なるコミュニティー」は、
これからの私のキーワードになりそうです。
もっと大きく、もっと楽しくなれる「コミュニティー」の可能性を、
講義や建物や畑や料理から実感しました。


以下レポートです。

・シャロムのパーマカルチャー的実践例見学/臼井健二

朝7:00。
外に出ると眠たい頭がひんやりした朝の空気でちょっとしゃっきり。
既にみんな揃ってヨガの最中。
体が伸びて、気持ち良かったです。目も体も覚めた感じでした。


ヨガの後はモーニンググリーンウォークと
パーマカルチャー的実践例見学、私は臼井さんチームに参加しました。

見学の前に臼井さんが、雑木林を背にまずは問題提起。
熱帯雨林の伐採を例に。
熱帯雨林はこの辺りにあるような林と比べると、土地がとても痩せているんだそうです。

だから伐採してしまうと再生能力が低くて、元に戻らず砂漠化してしまうとか。
それなのに、私達は再生する力のある日本の山林の木を使わず、
安い熱帯雨林の木を伐採してあちこち荒らしている。
「私達の資本主義経済は、自然と第三世界を犠牲にして成り立っているんです。」
と言う臼井さんの言葉にうんうんと頷くみなさん。
そうだなぁ、それらを破壊してより安く、より沢山、と私達が消費してきたんですね。

と、考えさせられた後、パーマカルチャー実践例を見学していきました。
コンポストトイレ、ドラム缶に貯めるメタンガス雨水タンク、パッシブソーラーの温室 部屋への日差しを季節で変えるキウイの棚 庭の傾斜を生かして水道の下に作られた湿地のミニ田んぼ ロックスパイラルガーデン、鍵穴形のガーデン、藁に土壁の家 最後に自然農の畑。

どれもこれも一つ一つに無駄がなく、役に立ってしかも楽しそうです。

落ち葉をトイレに入れて堆肥を作るコンポストトイレも園児達用という事もあってかとってもかわいい。
蛇口のついたバケツに落ち葉を入れてそこに排泄し、発酵させる事で堆肥をつくるという一石二鳥トイレです。
でもコンポストトイレよりもっと気持ちの良いトイレ方法は・・・、
「雄大な自然を見ながら大地にする事だよ。是非やってみて下さい!」という臼井さん談でした。
そう言えば、中国の砂漠に行った時は青空トイレでした。
砂漠の緑化に役立ったかどうかはともかく、あれは気持ちいい!

メタンガスをつくる装置も、蓋をしたドラム缶に豚糞(牛糞だったかも、多分どっちでもいいかな)
を入れて発酵させ、メタンガスが貯まるという、とてもシンプルな仕組み。
火はほとんど薪を使うそうですが、こうして「サブシステム」を作っておくというのも いざと言う時に大事なんだそうです。
一つのやり方に全て頼っているとそれがダメになった時困る、サブシステムは大事、という言葉。うんうん、人生の全ての局面に通じる哲学だなぁと感じました。

雨水タンクの時の話も印象的でした。
「日本は週に一度くらい雨が降るから、水に困らない。私達は恵まれた所にいるんだ。」
なるほど。こんなに使える水が空からしょっちゅう降ってくるのに使わないとはもったいない。
砂利や炭を入れれば浄化も出来るし、庭の水遣りなら雨水だけで充分だ。

家についている温室の仕組みも自然の恵み。
石の床が昼間の太陽熱を蓄えて夜に放熱するという仕組み。
隣の窓の前にあるキウイの棚も夏は日差しを遮って涼しく、冬は暖かい。
こうゆう太陽熱の利用法をパッシブソーラーと呼ぶのだそうです。
太陽は偉大。そしてこの恵みを利用する知恵も偉大だなぁと思いました。

温室の横に大きく取った窓にはめたペアガラスの前に来ると・・・
「ペアガラスは断熱効果に優れています。でも価格が高い。でもこのペアガラスはタダ〜。」と臼井さんがにんまり。
失敗や変更などで余ってゴミとなってしまったペアガラスをもらったそう。
だからガラスのサイズに合わせて窓をつくる逆の発想。つくづく無駄がない。素敵です。いいなぁ、こんな高いのタダでもらえるような、そんなお得情報知りたいなぁ、と思っていたら、
「今はネットが”ほしい人””あげたい人”を結ぶコミュニティーの場になっているから
そうやってどんどん情報をもらったりあげたり共有すれば良い」と臼井さんが教えてくれました。
ネットも、自然との共生に役立つというのが面白いです。

庭にもいろいろあって、水道の水の流れる先に湿地を作って稲を植えたり、
湿地の為に掘った土を隣にヒョイと盛ってつくったこんもりした庭もかわいい。
こうやっていろんな状態が生まれ、いろんな種類の草花が楽しげに植わっているロックスパイラルガーデン。
鍵穴の形をした庭も人が入りやすかったりして、かわいい上に無駄がなく合理的なのでした。
傍にある藁と土壁の家も、藁と土と一緒になるから強くなる。暖かくなる。
それぞれの特性を生かして異種のものを一緒にしていくともっといいものが生まれるし、もっと楽しくなる!それが 目に見えるお庭と家でした。これはストロベールハウスといい エコ建築として注目されているそうです。


 


最後に自然農の畑へ大移動です。
畑、と言われても始めは野原に見えてしまいました。
「あ、アスパラがあった」と草むらの中から美味しそうなアスパラを採る臼井さん。
そこ、やっぱり畑だったのか。
言われて見れば、草の中にあっちにもこっちにも顔を出している野菜たち。 福岡農法的な畑なのだそうです。
自然農では草は大事な役割を持っているそうで、草に耕された畑の土はふかふかでした。

 


むき出しの土を見せる整然とした隣の畑に比べて、草も土も虫も野菜もみんなで仲良く楽しく暮らしているようなシャロムヒュッテの畑。
ここは、野菜や穀物のコミュニティーなんだ、だから楽しそうなんだ!と納得。
観察し、大地とコミュニケーションを取りながら作って行くような自然農畑。
コントロールするのではなくて活かし生かされていく関係に改めて、 目からウロコが落ちました!
小さい頃、家の猫の額の庭で、頑丈な草を一生懸命根っこから引き抜いていたけど、もったいない事をしていました!苦労して土を枯らしていたとは・・・。

畑では臼井さんが、この草の中に種を蒔く方法を見せてくれました。
種を撒く場所の草刈りは根を残して土の表面だけちょっと削る。
そこに種を蒔いて土をトントンと抑えて種を地中に落としながら下からの水分をもらう。

そして土の表面が乾かないように刈った草を被せる。

種を撒く時、臼井さんが手近にあったらしいチンゲンサイの種を取り出すと、「あ。これイタリア産だ」
種を撒く前に、食べ物は四里四方の物を食べるのが良い、土地のものだけ食べれば 病気にならないと話していた臼井さん。
にやっと笑って、「いいやいいや、蒔いちゃおう。今日はイタリアンイタリアン」

ふふふ。私はこれが良かったです。肩の力が抜けてて。とっても楽しい畑でした。
自然農って見てるだけだととても簡単そうです。
でも丁寧に観察しながら進めていく事が大事なんだろうなと思います。
そしてそれがきっと楽しいんだと思います。
今回のテーマ「コミュニティー」を畑でも感じた、素敵な時間でした。

                                        田島美保子


・モーニンググリーンウォーク/杉本晴美

 


08:00−09:30 朝食

09:30−13:00 農業体験ワークショップ


協力/

安曇野地球宿プロジェクト

e good cafe安曇野のスタッフの皆さん

増田望三郎@安曇野三郷です。
こんばんわ。

とても楽しい時間を過ごすことができました。
九州から戻ってきたばかりで、一息つく間もなく参加しましたが、なんだか嬉しい気持ちでいっぱいです。

農作業のワークショップとして、しっかり僕達の役割を用意して頂きました。
シャロムにも参加者を受け入れるフィールドはあるのに、敢えて若手の僕らに声をかけて頂いた臼井さん、またその提案に乗ってくださった竹前さんをはじめとするスタッフの方々、本当にありがとうございます。

当日の畦作りの作業は、みなさん活き活きとやっていました。
津村君がよく、「安曇野の田んぼを蘇らせる」と言っているのですが、こんなふうにして田んぼが蘇って行くのかと、
スコップを振りながら感動していました。

山田さんという初めての参加者が「今日、この田んぼに水を入れられないんですか?」と聞いてきました。
彼は自分が畦を作ったこの田んぼに水が張ったところを見てみたいと言っていました。
水を張れば、今度は苗が植わったところを、
苗が植われば今度はアイガモが泳いでいるところを、
そして、稲が稔ったところを、そしてお米を食べて・・・。
そんなふうに思えてくるのは、なんだかとっても自然な気がしました。
僕もまた彼らを田んぼに迎え入れたい、そう思いました。

今年のBe good cafe安曇野のテーマは「コミニュティ」。
都会からのゲストを迎え入れる僕達が、どのようなコミニュティに暮らし、また描き創り出していくか、そんなことも大事な気がしました。
最後のスタッフミーティングで、竹前さんが言っていたコミニュティの中身、松村暁生君が言っていた「コミニュティ・マインド」、いずれももっとその真意を聞きたい、考えていきたい、そう思いました。

素敵な場づくりに参加させてもらえて、本当にありがとうございました。

増田望三郎 Bouzaburou Masuda


津村農園体験記

農業体験ワークショップでトマトの苗植、エゴマの種まきに参加させていただきました。なぜか人気があったこのグループ(津村さんのかわいい顔のため?)。総勢15名ほどで畑に移動です。この中で大きく2つのグループに分かれて作業開始です。

その1)ジョレンで畝(うね)立て

3台ほどの車に乗って畑に到着。まずは津村さんの畑の説明から。去年トマトを育てていた下の方の畑などの説明を聞いた後、トマトの苗を植えるための畝を作ります。既に耕されたきれいな畑に十数列の畝ができています。普段の都会生活ではめったに目にしない、農耕具がいくつかあり、その中でジョレンを手にしました。既に機械である程度区切ってある区画の1つをジョレンで山のように土を寄せていきます。
一掻き、一掻き手で寄せていくのですが、これが結構難儀でした。出来上がってみた畝はみみずが這ったようにジグザグ。その後、鍬(くわ)で両端に雨水を流すための溝を掘っていきます。できる限りまっすぐに。。。気持ちはあせりますが、なかなかうまくいかないものです。農家の人の技術はすごい!と単純に思ってしまいます。掘り始めて数分、やっと畝の両端からの溝を真ん中でつなげます。そして上に黒いビニールシート(のようなもの。正式にはなんというのか分かりませんが)をひきます。やっと完成です。

その2)トマトの苗植え

その1)で完成した真っ黒なシートに20cmのほどの穴を開けてその穴にトマトの苗を植えていきます。私は畝立てグループだったので詳細は不明ですが、見事な緑の苗が等間隔で植えられていきました。この苗は7月後半にはりっぱに育つのだそうです。ちょっと数えてみたところ道路側から数えて15番目の畝でした。

 


その3)エゴマの種蒔き

その後、雨が強くなって来たので、ピニールハウスに入り、最近ちまたで話題のエゴマの種まきです。小さく区切られた黒いトレイに土を敷き詰め、その一つ一つに種を埋め込んでいきます。全部で5000の種植えをするとのこと。がんばるぞ!

 


[方法1]
手で一粒を区切りの真ん中に落とし、棒切れで上を押して埋めていきます。「ちょんちょんちょん」と人差し指と親指をうまく使いながら、落としますが、1〜2mm程度の種は思うようにひと粒だけ落ちてはくれません。2粒落としてしまってはより分けて他の区画に入れていきます。エゴマは油分が強いため土にしっかり埋めないと水をやったときに浮いてきてしまうとのことで、しっかり土の中にねじ込みます。

[方法2]
棒切れでまず穴を開けてから、種を落としてその後に土をかぶせます。やってみたところ、この方法の方がラクチンでした。が!2粒以上落ちたときが一苦労。既に穴の中に落ちてしまっているので、掘り出さないといけません。方法1の方がリカバリー可能という点でいいかも知れません。

種蒔きをしながら、津村さんのお話を伺いました。そもそもエゴマの栽培は東北地方の方から始まったとの事。搾油機も昔はいたるところにありましたが、現在ではあまりおいていないとのことでした。

エゴマは油分が強いため土にしっかり埋めないと水をやったときに浮いてきてしまうとのことで、ぐいっっと、なかにねじ込みます。ちょっと深すぎたかなと思って聞いてみると、結構深く埋め込んでも、しっかり芽がでてくるのだそうです。植物の生命力のすごさに感心します。

ちょっと休憩時間をとりあま〜いミカンをごちそうになり、また作業再開。
皆さん集中して種を埋め込んでいたせいか、ビニールハウスの中は静かでした(笑)。そうこうしているうちに5000完成!!ある種の達成感を味わいながらシャロムへの帰路へ。

都会でも農業体験がありますが、いも堀や収穫祭といったものがほとんどです。今回は畝立て、そして種蒔きとまずは農業の入り口を体験させていただき非常に楽しい時間をすごすことができました。天候が雨模様でしたが、ビニールハウスでのエゴマの種蒔きは雨の日の農家のすごし方を学ぶ貴重な体験となりました。「自分たちで蒔いた種や苗を見てみたい!!」という、明日への希望(といったら大げさすぎますか?)を感じることができますね。是非、次回その結果を見てみたいと思います。

津村農園の皆様、素人相手に本当にありがとうございました。またお邪魔しま〜す。

 

おぐらやま農場

昨日から穂高町のシャロムヒュッテで
http://www.ultraman.gr.jp/%7Eshalom/

 開催されているイベント「Be good cafe安曇野」での農作業体験プログラムの受入れをすることになりました。

このイベントには毎回40名ほどの参加者があり、近県・関東・県内等あちこち 、地球に・自分に優しいオーガニックな暮らし・生活を学びたい人たちが集まってきます。

 今年は
「考えることも大切だが感じることも大事にして行こう」
というコンセプトで、実際の農作業体験を近くの農家へ出向いてやってみようという企画になったわけです。

おぐらやま農場の他にも津村農園&コナンファーム
http://blog.drecom.jp/tsumura

安曇野地球宿、増田君の田んぼでの受入れもあり、
http://chikyuyado.com/

40名ほどがそれぞれ10名前後のチームを作りそれぞれの畑へ散っていきました。

あいにくの雨模様ではあったのですが、
「雨合羽に当たる雨の音を聞きながらの花摘み作業もいい体験ですよ」と、こちらのハラは決まっておりましたので、皆さんにもカッパ・長靴を用意してやってもらいました。

農家も本当に忙しいときは雨の日も雨合羽で外に出るのです。

これもまた皆で和気藹々のうちに進める花摘み作業をむしろ盛り上げてくれているかのようでした。

休憩時間に飲むお茶の温かさが身に沁みます。(結構ぬるめなんですけれど)

「ああ、いいお茶ですねえ。こんな気持ちになるのは久しぶりです」

と、誰かが言ってくれました。りんごの花摘みなんて都会に暮らしているとなかなか想像もつかない仕事なんですが、

「こうやってりんごに手をかけていくんですね」

と、感慨深げです。 少しの時間ですがいろんな人たちが畑に来てくれること、多くの場合その人たちの持つ空気はワクワクと楽しそうな気分の時が多いのです。

「初めての体験なのでとても楽しみです」とか、
「りんごが大好きなのでどんな風に作業するのか知りたいです」とか、

とても前向きの気持ちでおられる、またやりながらそんな気持ちになっていかれます。

 


僕はこの空気こそが、美味しいりんごをつくるための一番の栄養になると本気で考えています。お百姓仲間にこんなこというとあんまり相手にされませんけど・・・。

皆さん、りんご畑に「遊ぶつもりで」お手伝いに来てください。

援農希望者大歓迎です。 シャロムヒュッテのHPにレポートが出ています。
http://www.ultraman.gr.jp/~begood/vol19.htm

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農場からのお知らせです・・・

@その1@
おぐらやま農場の年間コース(11回分)予約受付を開始しました。今年はお楽しみのおまけツキです。価格も1回ずつ買うより割引してあります。

*Aコース(果物3キロ、ジュース3本ずつのスモールサイズ)価格21000円+送料11回分5500円(遠隔地割増)

*Bコース(りんご・梨は5キロ、ジュースは6本、桃は3キロのレギュラーサイズ) 価格31000円+送料6400円(遠隔地割増)の2コースです。

第1回は6月25日頃で、毎月何かが届きます。

6月25日頃・にんじんりんご&トマトのジュースのセット
7月25日頃・早生桃
8月30日頃・晩生桃(川中島白桃)
9月10日頃・つがるりんご9月25日頃・豊水梨
10月30日頃・王林りんごとラフランスセット
11月〜2月の25日頃・ふじりんご
3月25日頃・りんご&もものジュースセット

今年は時々お楽しみのおまけツキで皆様に喜んでもらえるよう、こちらもそれを話しの種に楽しませていただきます(ごく少量ずつですが)。 

昨年はトマトケチャップや味噌など少しずつですが自家産のものを同梱させていただき、割りと好評でしたのでそれに気をよくしております。

他にもジャムや漬物など、何がでるかはお楽しみです・・・。

ご紹介キャンペーン!もやってます。年間コースをお友達にご紹介いただき、本人と一緒に申込みいただいた方には自家製トマトケチャッププレゼントです。(本人とお友達両方に、6月のジュースセット発送時同梱予定)

9月からのお届け「短縮コース」などもご相談に応じます。何でもご相談下さい。それぞれ見積いたします。

@その2@
今年も「ふじりんごの樹のオーナーさん」を募集しています。11月11日〜26日までの土・日曜日でふじりんごの摘み取りにこれる方が対象です。

1本分全部お持ち帰り下さい。(もしくは収穫していただいた直後の現地からの発送も可能です。送料等実費負担下さい。)

夫婦2人仲良く、または家族大勢で、職場仲間と、学校のクラスメートと、などなど、いろんな方たちが毎年おいでになります。

昨年はりんごの出来映えもよかったし、畑で焼き芋をして食べてもらったり、オーナーさん同士で交流があったりと、とても楽しい時間を過ごす事ができました。若い人たちや子供たちにも人気です。

価格は一口1本で2万円。最低保証は50キロです(個数にして約150〜200個ほどです。りんごの大きさによってちがいます)。


「年間コース」も「オーナーさん」も、申し込みはメール
akiteru89@ybb.ne.jp

または電話・ファクス(0263-77-7668)などでご連絡下さい。


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これからのおぐらやまは一年で一番忙しい季節。

田んぼでは代かき・田植え・アイガモの柵作り、
果樹園では桃の摘果、りんごの摘果、草刈り、消毒、
畑ではトマトを植えて、エゴマを植えて、天恵緑汁をつくって・・・・。

添付写真は「Be good cafe 安曇野」のりんご花摘みチームの皆さん。



それから開花直前のりんごの花です。
北海道から来たウーフのユウシン君は、出発前夜にウーフノートへこう書きました。

「りんごの花のように 寄り添って咲く   松村一家はそんな感じの素敵な家族ですね!」

それでは皆さん、また次回まで。最後まで読んでくれて、ありがとう。

明日もきっと楽しい事が待っています。

ありがとうございます。

★いのちと心をつなぐ農場 おぐらやま農場  
〒399−8103 長野県安曇野市三郷小倉6251
 松村暁生・輝美・風和・和楽 ★メール 
akiteru89@ybb.ne.jp
★サイト 
http://www.ogurayama.com
★おぐらやまハッピー農場ライフ”うれしい、たのしい、しあわせ”   
http://shinshu.fm/MHz/19.87/

松本大学1年 粟津原雄太

先日はシャロムヒュッテにて2日間お世話になりました。すべて自家製のボリュームのある野菜料理とてもおいしかったです。

また、夜には雨の中、焚き火をみんなで囲んで自然、環境、コミュニティー、人生、恋愛?などなど遅くまで語り合いましたね。私は今まで世代の違う人と深く語ることがなかったので、いい経験になったとともにコミュニケーションを少しはとれたと実感しました。

 さて、農業体験の報告に移ります。私は、松村さんの小倉りんご農園で体験させてもらいました。作業内容はりんごの木に咲いた花を毟る作業です。

りんごがうまく育つように花と花の間に間隔をあけるようにして、りんごにとって良い環境を与えることが大事だと思いました。

自分の子供を育てるような気持ちで雨、風の中でしたが心を込めて作業に集中しました。また秋になったら大きなりんごになっているのでしょう。

りんごを収穫する時期になったらまた参加したいと思います。

 車の中での帰り道、違う農園のりんごの木を見ていたらりんごの花がたくさん咲いていました。「仕事をさぼっているな」と思い、作業をしていなかったらただ

「きれいだな」と思ったはずです。半日しか作業をしていない私は素人なのに体験をすることでこんなにも見方が変わる、すばらしいことです。


シャロム 自然農畑

■自然農実習編

今度は自然農の畑の実習です。

参加者4人の小さなグループ。
ブロッコリー・キャベツの苗の移植と、種撒き、畝の立て方を実習しました。
その後、雨が降ってきたため部屋に戻り、自然農法を実践する福岡正信さんのビデオなどを観ました。

作業用のつなぎを貸してもらってからさぁ出発かと思ったら、
「農作業はお互いの信頼関係が大切。まずは知り合う事から。」という訳で、テーブルに座り自己紹介。
なるほど。一緒に作業する相手を知るって大事な事なんだ。
そして他にも大事な事。「お茶持ってこう!」と臼井さんがヒュッテの中へ駆けていきます。
戻ってきたと思ったら今度は「お茶菓子、お茶菓子」と別の棟へ走り去って行きました。

ふふふ。楽しむ事。これも大事なんですね!

農道具の入った一輪車を持って畑へ向かう途中、ドーム型の囲いにいる鶏達を発見。

きっと、講義のフィルムでも見た、移動型ドームで鶏に畑を耕してもらうってやつかな。

キチントラクター 鳥には役割があります。草も食べて残飯も処理してくれます。また卵を産み肉にもなります。鶏の体温を利用しての温室も可能なんだそうです。山羊小屋の隣はチキンホットハウスでした。また大地をかき混ぜて耕してもくれます。ひとつだけでなく沢山の機能を持たせるのもパーマカルチャーの役割です。

農道具を運ぶため滅多に持たない一輪車を押してみました。
思うように進まず道を通るつもりなのに隣の畑に入りそうになってしまう私。
どうやら肩に力が入りすぎてたようで、力を抜くだけですっと楽になりました。
こんな事でも何だか新たな発見で面白い!


−種まき−

最初に朝と同じように種まきの方法を見せてもらいました。
まず普通の畑と違うのは草の場所と種を撒く場所が30cmくらい間隔で交互にある事。
これが一瞬全部草だらけに見えた訳だと思うんですが、この草が自然農ではとっても大事だと聞いて納得。
草が野菜や土を守ってくれるんですね。
でも草の方が強いから野菜が負けちゃわないのかなと思っていたら、
草の地表の部分だけ刈って土を削ってしまえば、根は地中で枯れるんだそうです。
そして枯れた根が養分となって微生物が集まり土を耕す。根穴構造と土の団粒化が進み耕すより自然農の圃場は柔らかくなります。
百聞は一見に、で本当にシャロムさんの畑はふかふか。
だから大事な草はそのままに、種を蒔く部分だけ草を刈るんですね。
そして野菜たちは草に挟まれ守られるようにして育っていくようです。また草はバンカープランツ(天敵を蓄える)となり野菜に虫が付かなくなるそうです。そして草は太陽エネルギーを固定してより肥えた大地にします。

まず、種を蒔く場所を決めて、スペースの線を引くように鎌を入れて隣の草の根を断ちます。
種を蒔く部分の草を刈り、草の種が残らないよう土を表面だけ削って野菜ベッドを作りますが、
この時の作業を丁寧にやれば、野菜の部分は草が生えず、きれいな野菜ができるそうです。
ここで表土を取らずに耕してしまうと草の種が地中に入って、草が芽を出してしまうのだそうです。
耕さない事が草を生やさない事だなんて面白い。考えさせられます。
種を蒔いたらトントンと手や鎌を使って種を地中に落とし、土を手で押さえて鎮圧 土からの水分をもらいます。そこにさっき刈った草を被せ乾燥を防ぐ。こうして刈られた草がまた役に立ってくれるのですね。
隣に生きた草があるので虫達は草へ行って、野菜はそれで虫からも守られるとか。
草のない場所に野菜だけあれば、虫は野菜に群がってしまうけど、
排他せずこれだけ周りに食べる草があれば・・・という事、

畑にキャベツが2個あります。他の物は排他されています。ですから虫がぶつかる。ニューヨークがあります。ビルが2つあります。他は全て排他されています。飛行機がやってきてぶつかります。畑も9.11も同じです。全てのひとが生きられる共生の関係があればみんなが幸せに生きられます。
臼井さんは世界情勢にも例えられましたが、こうゆう発想は色んな面で大事だなぁとまたまた感心してしまいました。



面白かったのが、人参とゴボウをそばに植えるとお互い育ちが良いという話。
「煮物に一緒に入れて美味しいものは畑でも相性がいいんですね」という声に「そんな風にいろいろ相性を考えていくと面白いよね」と臼井さん。多様な人がいきられる環境が大事ですね。

草も虫も敵とせず野菜同士さえも活かしていく農法。
そしてそれぞれを活かしていくには、それぞれの個性や特徴を知る事が大事なんですね。

後で種まきの実習をさせてもらいましたが、見てるときはあんなに簡単そうだったのに!
のこぎり鎌を持って草刈りを始めると、スペースが綺麗に取れずバランスの悪い形に。

根元で草を切るのが結構私には難しい。鎌の使い方の問題かな。
他のみんなはなかなか上手にできてます。でも私は表土を削るのも一苦労。
大丈夫かなと心配してたら、「生えなきゃ生えないでそれでもいいよ」という臼井さん。

寛容だなぁ。こんな先生だと落ちこぼれが出なくていいな〜。

後は鍬でトントンと土を均し、さぁ種を蒔くぞとという段では、
臼井さんは隣で種をつけている去年のタカキビに手を伸ばしてパラパラパラ。
「この畑で取れたものの種を蒔けばいい」という事でした。素晴らしい。畑での循環と共生。

種を地中に落とし刈った草をかけてあとは芽が出るのを祈ります。出てきてね。
芽が出てきたら被せていた草をどけて、芽を育てていくそうです。

−畝立て−

一見野原に見える自然農畑にも通路がありました。
この通路と野菜などを植えるベッドを作る作業を畝たてと言うようです。
一度つくれば毎回使うので、この作業は一度だけ!畑作りの第一段階ですね。
まずはベッドにしたい部分の草を地上部分だけ刈っていき、その後表土を取って草の種を残さないようにして、スコップで通路を掘ります。
掘った土は畝の部分に盛ってスコップの裏などで平らに均していきます。
その土の上にやっぱり刈った草を被せてこれでまずは完成。
これで土も乾燥しません鴟尾生物や小動物の住処になります。
自然界では崖崩れや砂漠以外、土が剥き出しになっている所はない、という話に納得。

自然がお手本なんですね。教科書は間違っていることが多いですが自然は絶対に間違わないと臼井さん
溝を掘るのは人用通路の為だけかと思っていたら、これによってモグラ除けにもなるそうです。
一つの事が必ず二つ以上に役立っているような仕組みばかり。すごいです!


−苗の移植−

ブロッコリーとキャベツの苗の移植もしました。
ここの畑はもうしっかりベッドが作られていました。
土の保護の為に敷き詰められた藁の間に鎌で穴をあけ、その間に苗たちを植えていきました。
本当は穴をあけた後水遣りをして少し経ってからやるそうですが、雨上がりだったのでそのまますぐに苗を移しました。
ブロッコリーは何となく分かりましたがキャベツの苗は初めて。
そうか、これがあのでっかいキャベツになるのか。かわいい。
人参の種を見せられた時も分かりませんでしたが、普段自分が食べているものがどうやって育つのかどんな姿なのか、全然知らない町人間なのでした。もっと知りたい、もっと見たい。
一つ一つ手で苗を植える作業は単調でもあります。みんな何だかんだとおしゃべり。
こうしてみんなでやる事で農作業も楽しくなるんですね。


−ビデオ−

作業をしているうちにだんだん雨が降ってきました。
もう部屋に戻ってお茶にしようという事になりパタパタと片付けて部屋の中に。
そこで、自然農法を実践する福岡正信さんのビデオを見せてもらいました。

話す事は結構厳しい事なのに、穏やかでアルファ波を出す語り口の福岡さん。
まさに「自然」な農園の中で暮らす福岡さんは仙人のようでした。
人間が百年かけていろいろやってきた知恵は結局何の役にも立ってない、という福岡さん。
う〜ん、ちょっとぐらい何か役に立つ事もなかったのかなと思いますが、聞けば聞くほど農業に関してはその通りだなぁと考えさせられました。
面白いのがいろいろな種と土を混ぜて団子にしたものをポイポイと放っていく方法。
・・・こんな風に種を蒔くの???育つの???と思ってしまいますが、目の前に立派に育っている福岡さんの農園の野菜達。大根なんて見事でした。
この泥団子は砂漠の緑化運動にも使っているそうです。

農法とは違うのですが、他にも印象的だったのは囲炉裏の話。
福岡さんの家には大きな囲炉裏があって、そこで料理をするそうです。
煮るのも焼くのも沸かすのも何でも出来る、ここで5鍋くらいいっぺんに出来るという話に、そんな便利なものだったのか!と驚きました。
「こんな簡単で楽な生活、どうして皆やらないのかなぁ」と不思議そうに話す福岡さん。

今までの固定観念がどんどんひっくり返される感じがしました。

本当に自然農法を聞くと自分の思い込みが覆されるのを感じます。
例えばびわの話。
市場で売られる卵大程の大きなびわには、他の実をとってしまうから作れるらしい。
でもそんな手間とお金をかけて大きなビワ一つ作って食べるのと、自然に成った小さなビワを5つ食べるのとどんな違いがあるのか、わざわざ手間をかけなくても、小さなビワ5つ食べればいいじゃないか、という話。
これは福岡さんの話だったか、臼井さんの話だったか、私の中では二人が何だか混ざってしまってもう思い出せません。でも印象的な話でした。


以上、朝の自然農見学と午前の自然農実習のレポートです。
書き始めたらあれもこれもとダラダラ書いてしまいました。
レポートなんて書けないようと思ってましたが、やってみたら良い復習になりました。まとまっていませんが。
シャロムヒュッテのHPも改めていろいろ覗いて見て参考になりました。

蒔いた種、ちゃんと芽が出るかなぁ、
夏に多く茂るだろう草達はどうするのかなぁと、
季節を通して自然農を見てみたいと思いました。

シャロムヒュッテの中はゴミ一つない美しい空間で、スリッパも履かずペタペタ歩くのが気持ちよい空間でした。
スタッフの人達が丁寧に掃除をされるのだなぁと感心しました。
お陰様で気持ちよく楽しく、充実した時間を過ごしました。
本当にありがとうございました。

                            田島美保子

             田島さん素晴らしいレポート有難うございました。150点ですね。臼井記


13:00−14:30 ハッピーオーガニックランチ

 


14:30−15:00 エンディングセッション

   プリント用に御使用下さい。


BeGood Cafe 安曇野のみなさま

BeGood Cafe Azumino Vol.19に参加しました、山田です。
(「何もしてない太っちょ」の方が、解りやすいでしょうか(^^;)

5/6-7の二日間ありがとうございました。

行ってよかったです。
楽しかったです。

「何もしてない」って言ってたら、「来ないか」と誘ってもらったり、アゼ作って「田んぼを育てる」手伝いしたり。(成長、楽しみです。)
ほかにもいっぱい、楽しくて、嬉しかったです。

まだ、パーマカルチャーとかオーガニックとかコミュニティとかはピンと来ないのは相変わらずですが。。

帰りに発見したことですが、電車や街ですれ違う人が、みんなつまらなそうに見えました。
たぶん、普段の自分も、自分の回りも。。と思いました
シャロムに来てる人がいい男と、いい女の集まりに見えました。

将来、農業やるかどうかなんて決めてませんが、(まだ、今は)
BeGood Cafeとの出会いと、BeGood Cafeで出会った人との出会いは大切にしていきたいと思いました

ほんとうに、ありがとうございました。


B小山美果さんからのコメント

こんばんは。昨日、本日とお世話になりました。
ありがとうございました。午前の自然農法の紹介&ちょっと真似事でお世話になりました、小山美果です。

新しいこと、人に出会えて思い出深い2日間となりました。
知恵の詰まった自然農法がとにかく印象的でした。
また、今後もお付き合いできそうな仲間と出会えたのが貴重でした。
お食事も前からこれを目的に伺いたいと思っていたくらいで、楽しませていただきました。
またお伺いします!

小山美果


臼井さま

先日はBeGood Cafe安曇野@舎爐夢で大変お世話になりました。

新たに知ること・触れること、感じる事で、目から鱗の2日間でした。
5感をたっぷり使ったひとときでした。

ますます、自分の夢・地域に根付くオーガニックカフェ+αの設立について意欲が湧いてワクワクしてきました。

もしチャンスがあれば、研修で働かせていただければ嬉しいです。
何れにしても、シャロムさんには是非また訪れたいです!!
その時は宜しくお願いします。

まずは、お礼まで。

BeGood Cafe安曇野 のますますのご活躍を祈って・・・♪        岩瀬 早苗

 


 

小倉山農場
リンゴ栽培
松村暁生

津村農園
トマト米雑穀栽培
津村孝夫

地球宿プロジェクト
お米栽培
増田望三郎

欧州のエコビレッジ報告
永井藍子

モーニンググリーンウォーク/
杉本晴美
(インタープリタ−)

パーマカルチャー/
設楽清和

パーマカルチャーセンター
・ジャパン
事務局長)
 

DJ/
谷崎テトラ

(構成作家 ミュージシャン)

「シャロムの
パーマカルチャー的実践例」
臼井健二
(シャロムコミュニティー代表)


◇設楽清和(パーマカルチャーセンター・ジャパン事務局長)
新潟で4年間農業に従事した後、アメリカに渡り環境人類学を学ぶ。
帰国後、神奈川県藤野でパーマカルチャーの日本型モデルを
確立するために、NPO法人パーマカルチャーセンター・ジャパンを設立。
以後、日本各地で様々なワークショップを行っている。